鉢植えモッコウバラに引っ越してきたアシナガバチ
5月初旬に瓦屋根の軒天で2匹のアシナガバチ女王蜂が巣を作り始め、6月中旬にその双方が壊滅した。
そのどちらかの蜂たちが鉢植えモッコウバラに引越しをしたようだ。
瓦屋根軒天の巣2つ
下画像は裏庭に面した軒天の巣。左は昨年の巣。右のものが今年の巣。
6月初旬までは順調に営巣していたが、下旬には昨年同様ヒメスズメバチに襲われたらしく放棄されていた。

下画像は前庭の軒天の巣。こちらに至っては巣ごと消えていた。襲撃者は誰だろう。瓦屋根が足場になる場所だから鳥かな?我が家を縄張りに組み込んでいる野鳥は、燕、スズメ、カラス、キジバト、鳶と様々だ。

遠目で確認できなかったが、おそらく双方ともキアシナガバチの巣だったと思われる。彼らが毎年ブドウスカシクロバの幼虫(触るとかぶれるのだ)を狩り尽してくれるおかげで放任栽培で葡萄が収穫できていることもあって、人間の行動範囲から外れたこの場所での営巣を歓迎していたのだが。
そして、この二つの巣の壊滅を確認した25日になって、ちょっと前に引っ越してきていたアシナガバチ一家のことに思い至った。
鉢植えモッコウバラの小さなアシナガバチの巣
彼らに気付いたのは6月14日のこと。
下画像、一家総出で新しい家を建造中のアシナガバチだ。前庭に置いてあったモッコウバラの鉢植えの株元に巣をかけた。
敷地の外からやってきた一家だとばかり思っていたが、軒天にあった二つの巣のどちらかの住人たちではなかろうか。

この鉢植えに吸い込まれるように消えた蜂を見かけて、巣に気付いた。

巣の場所が分かってからは、気になってついつい覗きに行ってしまう。
君たちはキアシナガバチ?セグロアシナガバチ?
彼らはキアシナガバチと思われるがいまだに判断が揺れている。
以前にも書いたが、キアシナガバチの触角は半分ぐらいが黒っぽいというよくある記述に我が家の蜂たちは当てはまらないのだ。なんとなく黄色がくすんでいるし。自宅にある「ポケット図鑑 日本の昆虫1400 (2)」のセグロアシナガバチの記述に、「前伸節は全体が黒色となることが多い」という文があって、では黄色の縦筋が入る個体もいるんじゃないかと思ってみたり。
君たち、一体どっちなのさ?

うっかり人が立ち入らないようにバリケードを築く
雨にも負けず、暑さにもめげずに頑張る蜂たちの巣は日に日にサイズUP。あまり順調にメンバーを増やされるのも困るんだが。

とりあえず、ちょっとづつ周囲の植木鉢を移動して、バリケードのように配置した。
ピンク色の矢印の箇所に巣がある。

ここは道路からは8メートルほど入った場所で、隣地から3メートルほど離れていてさらに敷地に段差が1.5メートルほどある。私以外のものがここに近づくことは考えられない。鉢植えがこの場所でなければ駆除していたと思う。
蜂たちがいなくなるまでバリケードの中に入らず、そっと様子を見るつもりだ。今のところ蜂への水やりは先を外したジョロを極力遠くから差し出して、そっとそっと行なっている。
梅雨の晴れ間、覗いてみると女王蜂と働き蜂1匹をのぞいてみんな外出中。

脅威はたくさんある。ヒメスズメバチに見つかれば巣を放棄することになるだろう。
1メートルほどの距離にある立ち上げ花壇は、ムカデとニホントカゲの狩場だ。
ウッドデッキのコガネグモの網にかかって簀巻きにされているアシナガバチもみた。
コアシナガバチもヤマトアシナガバチも死んでしまった。残っているのは君たちだけだよ。


