ザラザラのポリカ屋根裏はアシナガバチに大人気

建物の南側と東側にウッドデッキがあって、ポリカーボネート波板で屋根を葺いている。屋根下面はザラザラで巣の基盤をくっつけるのに好都合らしい。数日前、冬眠明けのアシナガバチ女王蜂が屋根の下見に来てたんだが、その時に忌避剤となるものを塗りたくっておくべきだった。

4月5日ウッドデッキでの巣作りを確認

例年にも増してアシナガバチ女王蜂で賑わう我が家の庭である。この日見つけた巣は3個。すべて南面のウッドデッキの屋根だ。ここは道路に沿っていて子供たちが行き来する。絶対に巣を残すわけにはいかない場所なのだ。

一つは物干し場近くのキアシナガバチ。この日は見るたびに女王蜂がいて撤去できなかった。

キアシナガバチの初期の巣
キアシナガバチっぽい:20230405

2つ目は発見時に留守だったので即撤去、白い艶々の卵が見える。

作り始めのアシナガバチの巣
中に卵が見える:20230405

3つ目は誘引しているブドウの枝近く。逆光だがキアシナガバチっぽい。
女王蜂が不在を狙って撤去。部屋数は少ないが既に卵がある。

ポリカ屋根下にアシナガバチが巣作り
ウッドデッキには葡萄を誘引している:20230405

3つとも桟が交わる場所に作られていて、屋根と2片の板に囲まれて落ち着ける場所なのだろう。

巣を撤去した場所には木酢液を吹き付けていく。

4月7日 6匹の女王蜂を確認。

下画像は建物南面の物干し場、2メートルほどの距離に2つ巣が作られている。アシナガバチはご近所付き合いの良い蜂なのかな。右のものはこのページの一番上と同じ巣だ。

ウッドデッキに2匹のアシナガバチが巣作り中
横桟のきわで、強風も免れる場所だ:20230407

下画像、東面のウッドデッキには猫小屋があって、その脇のスペースに雨宿り中の女王蜂が3匹。左上はヤマトアシナガバチ。

左下はキアシナガバチ。右下はセグロアシナガバチっぽい気もする。(翌日夕方には2匹がいなくなり、残り1匹が猫小屋の脇に作り始め、巣を撤去した。)

ウッドデッキの屋根下に3匹のアシナガバチ女王蜂
ヤマトアシナガバチ 、キアシナガバチ、セグロアシナガバチが1匹づつ?:20230407

そして、ブルーベリーの枝にコアシナガバチの営巣を確認。去年この木の巣から誕生した女王蜂かな?ここは隣地に臨む枝だから、撤去させてもらわねば。

ブルーベリーで巣作りするコアシナガバチ女王蜂
コアシナガバチはブルーベリーの枝で巣作り:20230407

9日:7日の写真の3つすべてを撤去。
左端がコアシナガバチのもの。右2つより柔らかめの素材。どの巣にも真珠のような美しい卵。

コアシナガバチとキアシナガバチの初期の巣
左端はブルーベリーのコアシナガバチの巣:20230409

4月10日:猫小屋の手摺り下で営巣中のキアシナガバチを見つける

猫小屋を囲むラティスに潜り込む蜂を目で追って発見。ここは死角だった。ウッドデッキのかつての手すり下面だ。

猫小屋は亀甲金網で囲ってあるのだが、下半分をラティスで囲んで二重囲いにしている。金網とラティスとの間は10センチ以上あり、巣作りにちょうどよかったらしい。

猫小屋の網の外で巣作りするアシナガバチ
グリーンの金網のこちら側には猫がいる:20230410

キアシナガバチかな?セグロアシナガバチかな?我が家のキアシナガバチは触角の根本が黒くなくて、背中を見せてもらわないとどちらかわからない。

人間が近くにいても作業に没頭。とてつもない労力を注ぎ込んだ、この巣を壊すのは申しわけないけれど猫が危険すぎる。

木の繊維をモグモグしながら巣を作るアシナガバチ
忙しく働くアシナガバチの女王蜂:20230410

巣を落としたあと、猫小屋の中から板を立てかけ、木酢酢をたっぷり吹きかけたところで、女王蜂が戻ってきた。

しばらくあちらこちらとフラフラ飛び回り、途方に暮れたように手すりに止まった。口元をみると緑色の肉団子をくわえている。もう子供たちが孵化していたのだ。

青虫の肉団子をくわえて戻ってきた女王蜂
幼虫が既に孵化していたのだ:20230410

巣を再建する女王蜂

撤去後には木酢液をスプレーしていたけれど、場所に固執する個体もいるようだ。(コアシナガバチは巣を撤去しただけでいなくなった。)

下画像の上の蜂はおそらく5日に巣を落とされた女王蜂。最初の巣の近くに再度巣をかけ始めた。
下の蜂は木酢液の匂いのする元の巣の軸を再利用して再建を始めた。

撤去された巣に戻ってきたアシナガバチ
撤去された巣の土台を残したのがいけなかった?:20230409

同じ場所に固執したのはこの2匹だけだ。

もう一度巣を落としたのち、木酢液の濃度を3倍程度の濃さにして布に染み込ませて塗布。また、同じような条件の屋根下にも塗布。

それでも同じ場所に再建する。早く別の場所に移って欲しいのだが。根比べの様相を呈してきた。

上の個体で4回、下の個体で3回目に巣を落としたのち、ピレスロイド系の殺虫剤を巣があった場所に吹き付けた。ごめんよ。

最終的に13日になってウッドデッキからアシナガバチがすべて去った。疲れた。

キアシナガバチの女王蜂
落とされても落とされても巣を再建するキアシナガバチ:20230411

この後、7月ぐらいまでは定期的に木酢液をポリカ屋根に塗布するつもりだ。

それに来春は女王蜂が目覚める前に手をうとう。

人間のためにも、アシナガバチのためにも。