春を目前に力尽きる

他のジョロウグモたちが12月に産卵して姿を消した後、痩せっぽちの一匹が枝垂れ梅に小さな巣をかけて2024年を迎えた。

寒風吹き荒ぶ枯れ枝にかけた小さな巣

ジョロウグモがいるのは樹齢50年ほどの枝垂れ梅。樹高は約2.5メートル。

2月の枝垂れ梅で頑張っている女郎蜘蛛
枝垂れ梅の枯れ枝に巣をかけている:20240213撮影

12月は彼女の巣にもいくらか獲物がかかっていたけれど、2024年になってから食事風景を見たのは2回だけ。

おそらく1月17日の下画像が彼女の最後の食事だ。

獲物をとらえた冬のジョロウグモ
久しぶりの獲物。ヒラタアブかな?20240117撮影

この冬は暖かいけれど、それでも霜は降りるし、一度だけ雪も積もった。

時には枯れ枝に身を寄せて寒風に耐える蜘蛛。

巣を離れて枝に避難した女郎蜘蛛
時には枝にいることも:20240123撮影

でも大抵は、直径30センチほどのこぢんまりとした自分の巣の中央に留まっている。

1月下旬の女郎蜘蛛
巣に戻った女郎蜘蛛:20240127撮影

少しぐらいの雨にはへこたれない。

雨に耐える2月のジョロウグモ
2月の雨に耐える:20240204撮影

そして立春を迎え、巣の修復に励む姿も見せてくれた。

巣を補修する2月の女郎蜘蛛
巣の補修に勤しむ:20240206撮影

2月15日には彼女の巣がある梅の木に最初の花が咲いた。

枝垂れ梅の最初の一輪
枝垂れ梅の開花が始まった:20240215撮影

この日の夕暮れに撮影した彼女のシルエット。神々しい。

2月15日のジョロウグモ
最後の写真:20240215撮影

翌朝、巣に彼女の姿はなかった。梅の枝にもいない。いってしまったみたいだ。

朝の挨拶ができないのが寂しい。

ジョロウグモが地面に落ちていないかと足元を探していたら、ハマオモトヨトウが花壇の縁を這っていた。食草のタマスダレがすぐ近くにある。蛹になる場所を探しているのかな?頑張れ!

2月のハマオモトヨトウ
これから蛹になるのかな?:20240216撮影