キアシナガバチ・ヤマトアシナガバチ・コアシナガバチ・セグロアシナガバチ

ここ数年、東の庭の葉蘭の大株をアシナガバチの女王蜂が越冬に使っている。

3月下旬になると女王蜂が庭に現れる。気温が上がる昼間に葉蘭から出てきて、夕刻前には戻ってきているようだ。

葉蘭はアシナガバチに人気の越冬場所

今年、葉蘭で最初に撮影できたのは下画像のヤマトアシナガバチ。3月25日の午後3時ごろに葉蘭に戻ってきたところ。

葉蘭の葉陰のヤマトアシナガバチ
活動を開始したヤマトアシナガバチの女王蜂(20230325)

28日の午前10時30分、ちょうど葉を歩いて登ってきたヤマトアシナガバチに遭遇。このあと飛び立った。

葉蘭から出てきた朝のヤマトアシナガバチ
葉蘭の株元から出てきたヤマトアシナガバチ(20230328 朝10:35)

4月2日の夕方6時過ぎには、葉蘭で翅を休めるキアシナガバチを見つけた。
ここは複数の女王蜂の共同宿舎か?

葉蘭の葉にとまるキアシナガバチ(女王蜂)
夕方葉蘭に戻ってきたキアシナガバチ:20230402 18:19

触角は黒くないけどキアシナガバチだよね?

手持ちの図鑑によるとキアシナガバチの触角は根本半分ぐらいが黒っぽいとあって、同定に迷いがあった。

下画像のバラの株には2匹のキアシナガバチがいるが、我が家の個体は触角が黒くないのだ。

バラの葉にやってきた2匹のキアシナガバチの女王蜂
キアシナガバチの女王蜂が2匹いる:20230331 14:23

模様からするとどう見てもキアシナガバチなんだが、触角の色が悩ましい。

触角の根本が黒くないキアシナガバチ(女王蜂)
どう見ても触角根元は黒くない:(20230331 14:22)

横から見てもやっぱり暗色じゃない。でも、君たちはキアシナガバチだよね?

触角が黄色いけど
我が家のキアシナガバチは触角が黄色い(20230331 14:23)

2匹ともしばらくバラの葉上をひたすらウロウロ。おいしいものがあるのかな?

3月のバラの葉上にかがみ込むキアシナガバチ(女王蜂)のお尻
何してるんだろ?:20230331

下はリンゴの株元でゴソゴソしているところ。この写真だと触角の根本が黒っぽく見えないこともない。

3月リンゴの株元でゴソゴソしているキアシナガバチ(女王蜂)
しばらくここでゴソゴソしていた:20230331

同刻にヤマトアシナガバチとコアシナガバチの女王蜂

この日(3/31)は同じ時間に別種の女王蜂もいて、カラスノエンドウではヤマトアシナガバチの女王蜂が、こちらもやっぱりゴソゴソ。

カラスノエンドウにやってきた3月のヤマトアシナガバチ
3月のヤマトアシナガバチの女王蜂:20230331 14:32

バラの萎れた葉にやってきたのはコアシナガバチの女王蜂。

バラにやってきたコアシナガバチの女王蜂
コアシナガバチの女王蜂(だと思う3月だし):20230331 14:37

数歩の距離に4匹のアシナガバチだ。それも3種。セグロアシナガバチがいれば、庭の常連が揃うんだが。

4月6日追記:セグロアシナガバチ確認

4月に入って、一種だけ姿を見せてなかったセグロアシナガバチを確認した。スナップエンドウのツル支えにしている紫蘇の枯れ枝をかじって居るから巣の材料の調達か。

紫蘇の枯れ枝で巣の材料を調達するセグロアシナガバチの女王蜂
巣の材料集めかな?:20230406

さて、これで4種のアシナガバチが揃ったわけだが、嬉しさ反面、憂鬱な問題もあるのだった。

4月5月はアシナガバチ・スズメバチの巣作り防止巡回月間

蜂たちには毎年助けてもらっている。花蜂には果樹の受粉のお世話になっているし、アシナガバチには芋虫を間引いてもらっている。

ただ、人の動線近くに巣を作られると危ないので、この4月5月はとにかく注意して庭を歩く。ウッドデッキのポリカ屋根も蜂たちに人気があって、アシナガバチもスズメバチも巣を作りたがるのだ。

スズメバチの敷地内の営巣は厳禁。アシナガバチには瓦屋根の軒下のみOKということにしている。

それでも見落としがあって、アシナガバチは幾度かブルーベリーに巣をかけた。昨年の巣がこちら。コアシナガバチのものだ。

巣立ちの終わったコアシナガバチの巣
ブルーベリーの枝のコアシナガバチの巣:20221106

働き蜂が動き始めた段階で気づいたら、諦めて庭をシェアする。去年は彼らの巣がある枝を極力揺らさないように慎重にブルーベリーを収穫。巣から1メートルどころか50センチぐらいのところまで近付いたはずだが、脅されることはなかった。

今のところ彼らは庭を徘徊する人間には無関心で、空間を共有できている。それに毒のある芋虫(イラガやブドウスカシクロバの幼虫)をことごとく食べ尽くしてくれる頼れる存在なのだ。