ひたすらに生きる命に会いに行く

コロナパンデミックからこのかた、頻発する災害や終わることのない戦争に、落ち着かぬ心持ちで過ごしている。
そして元日の地震。TVや新聞、ネットニュースの情報に圧倒されたら、庭の小さな生き物に会いに行く。

温室のカマキリ

1月の庭で、会えるのはウッドデッキのオオカマキリと庭に数匹いるツチイナゴ。そして枝垂れ梅に小さな巣をかけているジョロウグモ。

昨年末、小さなビニール温室に囲ったオオカマキリは、年があけて少しお腹がふっくらしてきた。この日は暖かな日で、温室のファスナーを開けておいたら外に出てきた。

ビニール温室の外側を歩く1月のカマキリ
お腹がふっくらしてきた:20240104撮影

剪定をしていないモサモサのゼラニウムにはかなりの数の芋虫がいて、それらを狩って食べているようだ。

ゼラニウムを齧る芋虫たち
少なくとも3種の芋虫がゼラニウムを齧っている:20240101、20240102撮影

この庭で2月になるまで生きたカマキリはいない。彼女の命もじきに尽きる。芋虫たちのいくらかは喰われずに蛹になるかもしれない。

ゼラニウムの葉上で身繕いをするカマキリ
芋虫も写り込んでいる:20231231撮影

あちこちで越冬中のツチイナゴ

カマキリがいる温室の近くには、この2週間ほど脚の欠けたツチイナゴが滞在中。

足を一本無くしたツチイナゴ
温室の背後の網戸にいるツチイナゴ:20231221撮影

冬の気配が漂い始めると、ウッドデッキに誘引している葡萄の葉にツチイナゴがいく匹も現れる。夜には葉陰で夜露を避け、昼には葉表で日向ぼっこするツチイナゴたち。彼らはここを狩場とするカマキリの晩秋の獲物になる。この個体が足を失ったのはカマキリの襲撃のせいかもしれない。

葉が全て落ちてしまうと、ツチイナゴは葡萄からいなくなり、カマキリはウッドデッキの床に降りてくる。

他のツチイナゴたちはあちこちの草木の株元に潜んでいるのだけど、このツチイナゴは最初は壁にとりつき、日を追うごとに高い位置に移動して、年明けからはずっと屋根にいる。そしてこの真下にカマキリのいる温室がある。おっこちないでおくれ。

ウッドデッキの屋根で年を越した1月のツチイナゴ
最近はずっと屋根にいる:20240105撮影

それにしても、このバッタは時々は地面に降りているのかな?水分補給はどうしているんだろう?

1月のジョロウグモ

ジョロウグモも1匹だけ、年を越した。仲間たちは12月半ばに卵を産んで死んでしまった。

12月のジョロウグモ
小柄なままだけれど、お腹が丸くなってきた:20240102撮影

標準よりも小柄ながら、お腹が丸く変化してきた。

天気の良い日にはいくらか獲物もかかるようだが、産卵に十分な栄養を蓄えられられるのか?巣のサイズもかなり小さいのだ。
今年は暖冬だけれども、寒さへの耐性も気にかかる。

ところで、彼女の巣は枝垂れ梅の枯れ枝にある。いつもはこの時期に切り落とすコンディションの枝だが、春まで剪定を待つつもりだ。

こんなふうに庭のあちこちを回って、膨らみ始めた木の芽を眺め、空を仰いで深呼吸する。

1月のバラ(ウインドフラワー)
咲き残りのウインドフラワー:20240102撮影

さあ、やるべきことに、やりたいことに、心を向けよう。