再び!生きていたコガネグモ

よろよろと歩きさった姿を見たのが9月24日だった。今度こそ死んでしまったと思い込んでいた。ところが・・・!

初めて出会った場所に戻っていた。

ルリマツリに最近巣をかけたコグサグモを観察中、顔から50センチほどのところに大きな蜘蛛がいることに気づきギョッとした。

例えると、死人に突然出会ったような感覚だ。

ルリマツリの茂みのコガネグモ
中央にコガネグモが?:20221001撮影

まじまじと観察。足が6本。間違いない・・。

なんだかすごいものを見ている気がする。
6月1日に、この蜘蛛を初めて見た同じ場所なのだ、ここは。

9月24日にヨロヨロ歩いていた場所から7メートルほど距離がある。ここに巣をかけたか・・・。

出会った時の巣は、規則的に糸を張った大きなものだったが、今はルリマツリの枝間に乱れたこじんまりとした巣をかけている。

ルリマツリに巣を張った6本足のコガネグモ
生きてたっ!:20221001撮影

しわしわのお腹

低い位置に巣をかけてくれたおかげで、至近距離からみることができる。

なんだかお腹がしわしわだ。空腹なのかな。老いたせいかな。人間と同じだな。

お腹がしわしわのコガネグモ
お腹が萎んでいる:20221002撮影

下げることができなくなっていた足もいくらかは機能しているようだ。

晩年のコガネグモ
体が薄くなった:20221001撮影

この蜘蛛は2つの卵を生んで、2個目の卵嚢から子グモが出てきたのは9月22日。

集団生活の期間も終わって、ほとんどが散ってしまった。来年子供たちが帰ってくるかな?

ほぼ巣離れが終わったコガネグモの卵嚢
わずかな子グモが残るのみ:20221002撮影

翌朝、一番に蜘蛛の様子を確認する。体が巣から下がって、足の一本が糸から外れているけれど、頑張ってる。

巣にぶら下がる6本足のコガネグモ
最期の姿(たぶん・・・):20221002撮影

そして、翌10月3日の朝、小さな巣に姿がなかった。

10月6日追記

もしかしたらどこかにいるかもと、ついついルリマツリの茂みでコガネグモを探すのをやめられずにいた。

10月6日、最後の巣の20センチほど下で死んでいるのを見つけた。蟻たちも集まり始めていた。
前日にはそこにいなかった。

体の重みを支えられなくなってずり落ちたかのように足を上方にあげた形で枝の分岐に引っかかっていた。
巣に戻る途中で力尽きたんだ。すごいな。

コガネグモの体はその日のうちに蟻たちに分解され、翌日には消えていた。