毛虫(ブドウスカシクロバ)も芋虫(コスズメ)も消えた

触ると痒いレモン色の毛虫(ブドウスカシクロバの幼虫)が発生した我が家の2本の葡萄。日々ハンティングに励むアシナガバチたちのおかげだろうか、心配するほどの食害もなく今は毛虫1匹見当たらない。

毛虫の発生に気づいたのが6月19日。最後の毛虫を見たのが6月22日である。画像ライブラリーを確認すると6月1日から枝の先端の小さな葉に、ポツポツと虫食い穴が発生している。ブドウスカシクロバの幼虫たちが孵化したのがこの頃だったのかもしれない。

捕食者その1:アシナガバチ

22日、安芸クイーンの葉をめくると1センチほどの小さな毛虫が2匹。これが最後に確認したブドウスカシクロバの幼虫だ。ヒムロッドシードレスの方には、前日もう少し育った幼虫を数匹確認していたのだが、見つけられなかった。

葡萄(安芸クイーン)の葉裏の毛虫(ブドウスカシクロバ)
確認した最後の幼虫、翌日には消えた:20210622撮影

翌日、この葉の周囲を注意深く確認したけれど、どこにも見当たらない。その時にやってきたのが下画像のアシナガバチ。キアシナガバチっぽい。葉の隙間をぬって飛び、時折、枝や葉に止まったりしていた。

葡萄の葉の間で獲物を探すアシナガバチ
ブドウスカシクロバの幼虫が発生した安芸クイーンの枝にて:20210623撮影

洗濯物を出したり取り込んだり、花に水をやったりするだけで、長時間外にいないのに、ほぼ毎回アシナガバチに遭遇している。
下画像は穴あきのヒムロッドシードレスの葉をパトロール中のアシナガバチ。種類はわからない。

虫食いだらけの葡萄の葉裏で獲物を探すアシナガバチ
丹念に獲物を探索中:20210624撮影

結構な頻度で複数のハチがハンティングにやってきているようだ。彼らのおかげで毛虫に刺される恐れは無くなった。

幼虫が大きくなるとアシナガバチの餌食になる?

下は6月26日の安芸クイーン。ブドウスカシクロバの幼虫は見つけられなかった。

大量に産み付けられた卵はハチたちのご飯にはならない。孵化した幼虫が葉っぱをかじり人間の目につくサイズ=食べ応えのあるサイズになって一斉に狩られたか。

安芸クイーンの葉
安芸クイーン 穴のある葉にも幼虫の姿はない:20210626撮影

下はヒムロッドシードレス。こちらも葉に虫食いあとが残ったが現在毛虫ゼロである。

虫食いのあるヒムロッドシードレスの葉
ヒムロッドシードレス 大きな虫食い穴はコガネムシかもしれない:20210626撮影

捕食者その2:カマキリ

ほぼ間違いなく我が家生まれのカマキリである。少なくとも2つの卵嚢からオオカマキリが孵化。そのうちの数匹が他にもまだ生き延びているはずだ。

葡萄の葉を歩くカマキリの幼虫
我が家生まれのカマキリだ:20210624撮影

捕食者その3:ニホンアマガエル

ニホンアマガエルは樹上性のカエルで、毎年数匹がウッドデッキに現れる。下のカエルが座っているのはヒムロッドシードレスの枝。今年はこの個体の他に1匹を確認している。

葡萄の枝に座るニホンアマガエル
ヒムロッドシードレスの枝にて:20210611撮影

捕食者その4:シオヤアブ

ブーンと大きな羽音にスズメバチかと身構えたところ、飛んできたのはツガイのシオヤアブ。大きい方がメスで、小さい方がオス。こちらは飛行しながら獲物を捕らえる(スズメバチやトンボもキャッチする)ので芋虫は食べないだろうが、葡萄の葉を葉脈だけ残してモグモグ食べるコガネムシは好物のはずだ。活躍を期待。

葉蘭の葉に飛んできたシオヤアブカップル
大きい方がメスだ:20210625撮影

上記の昆虫たちのおかげか、今年もさしたる食害もなく葡萄が育っている。ただ残念なことが一つ。

夏のアイドル、コスズメも食われてしまったかも

葡萄を育て始めた初年度から毎年現れるコスズメは、ツチイナゴと同じく我が家の常連昆虫だ。大きな目玉模様とシュッと伸びた尻尾が特徴の大きな芋虫で、葡萄の葉っぱを付け根を残してペロリとかじりつくす大食芋虫。成長すると戦闘機のようなシュッとしたかっこいい蛾になる。

今年の出現を待っていて、やっと見つけたのが下の個体。
この個体、全然食べている様子がなく、寄生蜂にやられたかと心配していたら、直後脱皮して茶色ボディーに変身(写真撮り忘れた)してひと安心。

葡萄の葉裏のコスズメ(スズメガ)の幼虫
今年はこの1匹しか見ていない:20210623撮影

ところがその翌日消えてしまった。
ここで初めて、コスズメたちも片っ端から喰われてるのかもと思い至った。

季節は変わりなく巡るようで毎年違うのだ。コスズメなしの夏になるのだな。