シオヤアブ、雄のお尻はモフモフ白毛

葡萄で暮らしているコスズメの幼虫を探していると、ウッドデッキの屋根近くに白いお尻をした昆虫がいた。シオヤアブの雄である。獰猛な肉食昆虫だけど、なぜだかお尻の先に白いポンポンをつけているのだ。

白いモフモフはなんだ?

下から見えたのは後ろ足の先っぽと白いモフモフだけ。なんだあれは?と脚立を持ち出してのぞいてみたら、みたことがない昆虫がいた。

ウッドデッキの桟にとまるシオヤアブ
なんだ?あの白いポンポンは?:20200629撮影

体の他の部分は黒と黄土色ぽい色彩で、お尻にだけ冗談みたいに真っ白な毛が生えている。がっしりした手足に生えるトゲトゲから、肉食昆虫だとわかる。

ウッドデッキの桟にとまった雄のシオヤアブ
肉食昆虫感がひしひし:20200629撮影

撮影した後に図鑑で調べたら、スズメバチですら捕食することもあるシオヤアブという昆虫だった。お尻が白いこの個体はオスで、メスは一回り大きな体をしているらしい。

シオヤアブをレスキュー

数日後、とにかくブンブンブンブン長いこと窓の外が騒がしい。音源を探すと、見覚えのある白いモフモフお尻。
シオヤアブの雄がウッドデッキの屋根の内側でトラブっていた。

ウッドデッキの屋根で途方に暮れるシオヤアブの雄
どうしても脱出できない様子:20200705撮影

しばらく様子を見るも、あっちこっちでブンブンするだけで、途方に暮れている様子。

仕方ないので、柄杓の柄を差し出すと、先っぽにつかまっておとなしく屋根から降りて来た。

柄杓の柄にとまった雄のシオヤアブ
レスキューされてそのまま動かなくなった:20200705撮影

ほれ、飛んでけと、ウッドデッキの手すりに柄杓を置いたけれど、そのまま動かなくなった。

シオヤアブ、動きません

微動だにしないのをいいことに、写真モデルを務めていただくことにした。

まずは真上から。

シオヤアブの雄を真上から撮影
じっとして動かない:20200705撮影

異なる角度から獲物をがっちり捉える3対の足、一度捕まったら、逃げることは不可能そうだ。

シオヤアブの顔:まるで戦闘機パイロット

前に回って、一枚。
黒く大きな複眼に突き出た口吻。何かを連想させると思ったら、戦争映画でみる戦闘機パイロットだ。

シオヤアブの顔
戦闘機パイロットのヘルメットみたいだ:20200705撮影

黒いサングラスと酸素マスクに似てないかな?
攻撃能力が高そうで表情が読み取れない感じからの妄想である。

でもお尻には可愛いポンポン

「おそるべき捕食者シオヤアブ!」って見出しをつけたいところだけど、なぜ、お尻だけ白モフモフが付いているんだろう。

シオヤアブの雄のお尻の先の白いモフモフ毛
なぜ、そこだけ白い?:20200705撮影

顔とお尻のギャップが強すぎると思うのだ。

もう一種の空飛ぶ捕食昆虫:トンボもやって来た

庭で見る今年初のトンボである。
例年、常連トンボはミヤマアカネで、下画像のトンボは初めてだ。

バラの枝にとまるトンボ
トンボの種類は不明:20200712撮影

トンボの種類は特定できなかった。
まだ若くて、この種の本来の色が出ていないのかもしれない。