2023年、大寒にまさかのチビカマキリ
庭は草だらけだ。特に裏庭は。吹き積もる落ち葉をそのままにしておくと、きっと小さな生き物たちのシェルターになると思って。
大寒の庭を歩く
東の庭のウッドデッキの際に葡萄を植えていて、その株元のジャーマンアイリスやヤブカンゾウに葡萄の落ち葉が絡めとられ、小さな空間が重なっていく。下画像は12月中旬のもの。
年が明け、大寒の1月20日、ヤブカンゾウは枯れ、落ち葉もかさを減らしたけれど、寒さに負けない小さな草が枯草を押し上げて地面の上に空間を保っている。
庭に生き物の姿を探して歩く。
虫食いのスイバが地面に張り付いている。めくった葉裏にイタドリハムシがくっついていた。冬でも枯れないぽってりした厚みのスイバの葉は頼もしい屋根もあり、イタドリハムシの食料でもある。
なんだか動く気はないらしい。そっと元に戻す。
地面にコンクリートの平板を並べただけの通路があって、なるべくその上だけを歩く。でも目を凝らしゆっくりと。
暖まった石の上に出てくるものがいるのだ。ヒシバッタだったり、テントウムシだったり。
この日は1センチにも満たない小さなバッタがいた。ヒバリモドキ科の一種の幼虫だと思う。かなりの接写だけど動かない。
そっとヒバリモドキを跨ぎ越して、スイートバイオレットの群生にツマグロヒョウモンの幼虫を探しにいく。そこに日光浴中のツチイナゴがいた。
今年初のツチイナゴ。こちらもじっとして動かない。
数年前は、真冬でも複数匹がまとまって越冬していた。昨年、今年と越冬数が減じたのは天敵は増えたからか。
オオカマキリをよく見るし、昨年2022年はナガコガネグモ3匹がこの裏庭に営巣していた。ツチイナゴはよく巣に引っかかっていた。
ツチイナゴから数歩進んで、一番上の写真の場所。あの、葡萄の葉の吹き溜りに戻ると、陽を浴びた草の上を動くものがいる。
なんと、カマキリだっ!
それも、まだ孵化して日が経っていない赤ちゃんカマキリ。
日中温度があがる場所に生み付けられた卵嚢からうっかり孵化してしまったのだろうか。今、庭に9つのオオカマキリの卵がある。すべてチェックしたけれど、孵化した形跡のある卵はなかった。どこから来た?君は。
翌日、同じ場所を見にいくと、今度は3匹。下画像の2匹はトコトコ動いていた。双方互いを認識している。共食いするなよと念じてみる。
もう1匹は、葡萄の枯葉の上でじっとしている。日光浴か。
この季節、彼らの獲物はなんだろう。ホトケノザにはアブラムシがいるが、足りるかな。
枯葉を掘り返したのは誰?
西の庭と道路の境ではコンクリートとブロックの隙間に詰まった枯れ葉がすべて掘り返されていた。この小さな吹き溜りも虫たちの越冬用に残しておいたんだが、動物が食べ物を探しにきたのかな?
イノシシ?ハクビシン?はたまた狸かアナグマか?もしかしたらヒミズかも。
ここでゴソゴソする生き物の姿を想像すると楽しい。
その数日後、庭にも強烈寒波がやってきた。
虫たちは姿を消し、11月からウッドデッキで頑張っているコガネグモの子供はぴったりと柱に身を寄せた。
そして、この日以降、コガネグモも、ツチイナゴも、もちろんチビカマキリも見ていない。
みんな、生きてておくれ。
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