模様も三様の3匹のナガコガネグモ
東の庭に3匹のナガコガネグモが巣を張った。「ナガ」「コガ」「ネグ」と名付けてみた。
西の庭でナガコガネグモの幼体に脅される
西の庭、道路と駐車場に挟まれた細長い植え込みにて、地上30センチの高さに巣を張った白っぽい蜘蛛がいた。
中央には密な隠れ帯。
寄って撮影しようとかがみ込んだ瞬間、私の動きに驚いたツチイナゴの幼虫が草叢から飛び出して網にかかってしまい、瞬く間に簀巻き状態。ごめんよ。
蜘蛛はぐるぐる巻きにした獲物をスルスルと糸で吊り下げると、巣の中央に戻ってブンブンと体を揺らし始めた。なんだ?なんだ?
そして10分ほどして戻ってみると、獲物に食らいついていた。
写真をもとに調べると、この蜘蛛が馴染みのナガコガネグモの幼体と判明。
巣を激しく揺すっていたのは、威嚇行動らしい。巣に影を落とす私を脅していたのか。恐れ入りました。
以後、この蜘蛛のことを気にかけていたのだが、上の画像を撮影してから1週間ほどで巣ごと消えた。引っ越したのかな?何かに襲われたのかな?道路から丸見えの巣だったし、よくスズメたちが地面に降りてチュンチュンしている場所だし。
脱皮直後?色白のナガコガネグモ
それ以降、西の庭でナガコガネグモを見ることはなく、程なくして今度は12坪ほど広さの東の庭に現れた。
先駆けて姿を現したのは紫蘇の葉上でぐったりしていたこの色白さん。
このデザインなら一目でナガコガネグモとわかる。近くに巣はないようだが、何してるのかな?
なんだかお疲れのようだ。色も薄くて弱々しい。脱皮した直後かもしれない。新しく巣をかける場所を求めて移動中とか?
じっとして動かない。けれど夕方には姿が消えていた。
ナガコガネグモに通路を塞がれる。
9月に入ると、東の庭にナガコガネグモが3匹巣をかけていることがわかった。西の庭より厚みのある雑草だらけの環境が心地よいのかもしれない。獲物も多いし。
ただ、彼らの巣にはちょっと困った。
1匹目の蜘蛛(命名:ナガさん)はシャシャンボとブルーベリーの間に、
2匹目(コガさん)は葉蘭と金柑の間に、
3匹目(ネグさん)はレモンと紫蘇の葉の間にという具合に、適度な空間を選んで巣を張るのだが、つまりそこは人間が通るための通路なのだ。
また、その巣の高さが跨ぐには高く、くぐるには低い。
彼らの獲物のツチイナゴやショウリョウバッタといった地面に近い空間を移動する昆虫を捕らえるためだろうが、通路は分断。大迷惑だ。
彼らの巣を壊さぬよう、人間たちが遠慮がちに庭を徘徊する日々が続いた。
時々は、うっかり巣を壊してしまったこともあった。でも翌朝には元の場所に巣をかけ直してあった。働き者だ。
獲物はツチイナゴが圧倒的に多い。この庭にはたくさんのツチイナゴがいるのだ。
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そのうち3匹のナガコガネグモのお腹はナガコガネグモと呼べないくらい丸く膨らんできた。
↓巣の上から見てもかなりお腹が厚い。
毎日見ていると、ナガコガネグモたちの模様もそれぞれ個性的で、黒ラインの太さや黄の濃淡の入り方など違うことがわかる。
下画像はコガさん。まるで黒い模様が雨で滲んで流れたような縦ラインが目立つ。
下画像の左はナガさん。くっきりして滲みのない横縞。
右のネグさんの横縞は太く滲んで二本の線がくっつきそうだ。お尻の先っぽも丸いし。
10月中旬、姿を消していくナガコガネグモたち
この「ナガ」「コガ」「ネグ」の3匹の巣を巡回するのが日課になっていたのだが、10月19日、ナガさんが巣から消えた。
24日にはコガさんがいなくなった。
そして、最後に残ったネグさんも、26日の朝、巣の起点近くの紫蘇の枯れ穂に卵を産んで、翌日消えた。命が尽きたのだな。
来春の巣立ちを待つ
ナガさんとコガさんの巣の近くを探してみたけれど、卵嚢らしきものはない。でも、見つけられないだけかもしれない。
ネグさんが卵を産んだ紫蘇の枯れ株は、巣が空になったら刈り取るつもりだった。どうしよう。
卵嚢のついた紫蘇の茎を長めにカットして、霜の当たらぬ場所に移動させてみようかな。
2023年3月19日追記:コガさんの卵を見つけた!
葉蘭に巻きついた朝顔の枯れヅルを片付けていたところ、卵を発見。
右端にぼんやり写っているキンカンと葉蘭の間に巣をかけていた、コガさんのだ、きっと!
葉蘭の枯葉をカットするのは夏にしよう。紫蘇の穂先のネグさんの卵とともに孵化が楽しみだ。
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