虫の姿乏しい2021年の冬の庭

毎年成虫で越冬する我が家の常連昆虫ツチイナゴが、2021の12月に入って姿を消してしまった。エントモファガ・グリリに感染して死んだツチイナゴを見つけたのは11月中旬。この庭のバッタたちは全滅したのかもしれない。でもリンゴの木の毛虫軍団は寒さに耐えて頑張っている。

バッタカビで死に絶えたか?ツチイナゴが消えた庭

去年の12月の画像をチェックすると、ツチイナゴは12月、1月、2月と複数匹写っている。12月にはクビキリギスとトノサマバッタもいたし、ヒシバッタもちょくちょく見かけた。

下は昨年末にウッドデッキにやってきたクビキリギス。彼らも成虫越冬するのだ。

12月のクビキリギス
去年の12月はあちこちにバッタがいたのだ:20201228撮影

最後にツチイナゴを見たのは11月23日、下画像、ロシアンオリーブの枝で日光浴していた。

ロシアのリーブの赤い実とツチイナゴ
今年(2021年)最後のツチイナゴ :20211123撮影

庭に出ると必ず会える虫だったツチイナゴ。復活を待ちたい。

食糧確保が心配なキバラケンモン幼虫

ツチイナゴが消えた冬の庭で頑張っているのが、これで3年連続リンゴの木に出現したキバラケンモンだ。

例年よりかなり遅れて孵化したらしく、蛹になってもおかしくない12月にまだ終齢幼虫になれないでいる。

彼らに気がついたのは11月14日。この時はまだ幼齢のため種の特定ができなかった。

小さな黄色い毛虫(キバラケンモン幼齢幼虫)
よく見ると白い毛が生えている:20211114撮影

11月23日には黒ボタンを背中に整列させた愛らしい外見から、ようやくキバラケンモンと推定。

リンゴの葉と黄色と黒の小さな芋虫(キバラケンモンの幼齢幼虫)
黄色ボディに小さなボタンのような黒い模様:20211123撮影

12月にはいると成長に個体差が出てきて、生育の良いものは一足先に葉の表面に移動。

12月のリンゴの葉とキバラケンモン幼虫
体の大きな個体は葉表に移動:20211202撮影

まだ顎の力が弱いのか葉表を削るように食べている。

キバラケンモン幼虫
葉の表面をガジガジ食べている:20211202撮影

12月中旬になってようやく、頭とお尻に茶色のポンポンをのせた、見慣れたキバラケンモンの幼虫になった。葉をかじりとる顎の力もついたようだ。

キバラケンモン幼虫5匹
懸命に食べる幼虫たち:20211219撮影

キバラケンモンの幼虫は寒さに強い。例年、蛹越冬と幼虫越冬の双方を確認している。

冬枯れのリンゴ葉の上のキバラケンモン幼虫
葉を丸かじりできるまでに成長:20211223撮影

ただ、今年の幼虫越冬派は多勢だ。明日より寒波襲来。食糧であるリンゴの落葉が心配なのである。