キイロスズメと(たぶん)エビガラスズメとホウジャクとクロメンガタスズメ
開花も終わりつつある朝顔と、ウッドデッキの猫小屋の金網に絡みつく山芋、庭木を覆い尽くす勢いのヘクソカズラを刈り払おうとする人間の邪魔をするものたちがいる。
ヤマノイモとキイロスズメ
西の庭の柘植と、東の庭のウッドデッキに毎年ヤマノイモが絡みつく。立ち上がる花も素敵だし、痩せたハート型の葉も観葉植物のみたいだと愛でていたのだが、今年、この植物に大きな芋虫が現れた。
ウッドデッキの際にいた、むっちりした芋虫。スズメガだということはわかる。なんだか硬そうな尻尾だ。巨体がしがみついているのはイングリッシュローズの細枝。重力に負けて真下を向いている。でも、バラを食べるスズメガっているのかな?
図鑑で調べてキイロスズメと判明。そうなると目当てはこのバラに絡み付いたヤマノイモの方だ。
芋虫の顔を撮影しようとバラの枝を持ったら、ぽっきり折れて草叢に落下、慌てて拾い上げた。でも、顔をギュッと引っ込めて見せてくれない。この後、ヤマノイモのツルに枝ごと絡めておいたらそちらに移っていった。翌日はこの個体を見つけられなかった。
後日、小ぶりな個体に遭遇。やっとキイロスズメの顔が見れた。つぶらな目とはこのことだな。
ヤマノイモの楽しみは、葉と花を愛で、僅かなムカゴを収穫することだったけれど、キイロスズメの観察が1つ加わった。でも、地中のどこかで年々成長しているに違いない根を掘り出してみたくもある。
ヘクソカズラとホウジャク:白いホシヒメホウジャク
ヘクソカズラは猫小屋の金網にも容赦なく取りついて、時折ホウジャクの幼虫たちを猫小屋に連れこむ。
ホシヒメホウジャクの幼虫は毎年現れるけれど、白かったっけ?
この場所のホシヒメホウジャク幼齢幼虫は白いものばかり。同じ親から生まれたのかな?ヘクソカズラの白い花とも兄妹みたいだ。
猫小屋の中に入り込んだ虫たちは見つけ次第、庭に放逐。
下画像はナンテンに絡みついて咲くホウジャク用のヘクソカズラ。この場所のヘクソカズラは彼らの食用として冬まで抜かずに残しておく。昨年は1月まで芋虫がいた。
白い幼虫のその後を追跡していないけれど、葉をかじっているうちに緑色に染まるのだろう。
終齢になると下画像のようなスタンダードな姿に変身するのかも。
アサガオをかじる芋虫
傍若無人に庭を覆い尽くす蔓草の代表格がアサガオ。この家の前オーナーが導入したアサガオの零れ種が残っていたみたいで、東の庭に紫のアサガオ、西の庭では紫と白のアサガオが、引っ越してきて数年後に出現し勢力を拡大しつつ今に至る。
西の庭、下画像ではフェイジョア、枝垂れ梅、葡萄、ノウゼンカズラ、ヘクソカズラが絡み合った、大きな緑色の塊の表面を覆ってアサガオが咲き誇る。
玄関先のジャングルは道ゆく人の目に見苦しいに違いなく、家人にも不評なのだが、この緑の塊は全て命の一片が掛け合わさってできている。
絞りに変異したアサガオも出現。
早朝の、一面のアサガオの眺めを惜しんでついつい野放しにしてしまった。
9月も中旬になりアサガオの開花も一段落し、そろそろ間引こうと思うのだが、葉をモグモグ食べている昆虫たちが鎌を入れる手をためらわせる。
おそらくエビガラスズメ
最初に見つけたのは、ウメに巻きついたアサガオをかじっていたこの緑色の芋虫。3齢ぐらいのエビガラスズメじゃないかと睨んでいるが、確信はない。尻尾はザラザラしているが湾曲はなく気門は赤。
この芋虫の成長を確認したいのだが、この日以降姿が見えない。アサガオの葉が綺麗に食べられているので、いることはいるみたいだ。
待望のクロメンガタスズメが3匹
エビガラスズメは見つけられないが、数日後にレモンに巻きついたアサガオで、今年初のクロメンガタスズメ幼虫を発見。(成虫には春に出会った)
アシナガバチが多い(現時点で3つの巣がある)影響か、水耕栽培ミニトマトを毎年のようにかじりにやってくるクロメンガタスズメが今年は0匹。今年は来ないんだと諦めかけていたので嬉しい。
2日後、同じレモンの木で茶色型のクロメンガタスズメと、
リンゴの木のアサガオで黄色型をもう1匹発見。なんだ今年もいっぱいいたんだ。
しかし喜びも束の間、最初に見つけた幼虫の体表に異変を発見。体のあちこちに黒い小さな斑点が見える。寄生バエに卵を生み付けられたらしい。
この2日後、レモンの木に近い猫小屋内の爪とぎポールに、なぜかクロメンガタスズメがぶら下がっていた。
薄汚れて弱っているようだが、まだ生きている。レモンにいた個体らしい。ちょっと猫にいじられたか?
それにしても亀甲金網の目よりも体の方が太いんじゃないかな?抜けるところを見たかった。
何事かと近寄ってくる猫たちから、幼虫のついた爪とぎポールをとりあげ、まだたっぷりと葉を残すアサガオに移すと葉をかじり始めた。
絶食していたのかちょっと痩せている気もする。
でも、これでお腹を好かせることはないだろう。
成虫にはなれないかもしれないが、今、君は生きているよ。
ふっくらお腹も愛らしく、ドクロ面は麗しく 2016年に越してきて毎年この庭にクロメンガタスズメの幼虫が現れるけれど、成虫は3年前に羽化途中の個体を一度見かけただけ。今回初めて羽化の完了した成虫クロメンガタスズメに出会えた …
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