黒とう病頻発する枝、虫が食い入った太枝をカットした結果
栽培7年目を迎える2本の葡萄。休眠中の2月、ヒムロッド・シードレスの雨晒しになる太枝をカットした。安芸クイーンは虫の食い入りが判明した太枝を切断。春になり、水の吸い上げが始まると切り口から樹液がボトボト滴り始めてハラハラ。
ヒムロッドの流血が止まらない!
3月上旬、ヒムロッドの地上部はまだ枯れ木同然。芽吹きの気配すら見えないが、根からの水の吸い上げが始まっている。

下画像は太い枝を根本から切除した切り口。
剪定時はカラリと乾いていたが、3月に入り葡萄が水を吸い上げ始めると樹液が滲み出してきた。

ポタリ、ポタリと水滴が落ちて床に溜まるほど。ごめんよヒムロッド。
樹液が木全体に行き渡らないのではとハラハラしていたけれど、15日に先端の細い枝先に樹液が滲んでいるのを確認。この後、やっとヒムロッドが本格的に芽吹いた。
切り口直下に思わぬ芽吹き
太枝を落とした影響だろうか。切り口の直下に新芽が出てきた。発芽の気配が全くなかった場所だ。
なくなった太枝へいくべきエネルギーが新芽という形で出てきたのかな?

ヒムロッド、今年の花房は少なめ
まとまった雨が降るたびにぐんぐんと枝を伸ばすヒムロッド。ただ、花房が少ないようだ。例年、新枝のほぼ全てに2つ付いていたが、今年は1つだったり、全く花房のつかないものが多見される。
花房のないまま伸びる枝を3節目ぐらいでカットしてみる。伸びた脇芽に花房がつくか試すのだ。

粗皮が雨に打たれて黒とう病発生
ウッドデッキの外側を走り、雨が降るたびに濡れてしまう旧枝があって、そこから出た新枝に黒とう病が発生。
発病した枝は折り取って廃棄した。

そういえばここは、ミミズク(昆虫)の幼虫の冬籠用に少しだけ粗皮を残した場所だ。そこに菌が残ってたんだな。
下は、この枝が雨に濡れなきゃいいんじゃないかと、軒下に引っ張り込むべく紐で引き寄せてみたところ。うまくいくかな。

下画像、切り口直下の新枝も雨に濡れる場所なので心配しているが、粗皮はぎの効果か無事である。
伸びるのに一生懸命らしく花房のない枝だが、ウッドデッキ内側に誘引して育ててみよう。

安芸クイーンも切り口直下に元気な新芽
もう一本の葡萄、安芸クイーンも、虫に喰われた太い枝をカットした。こちらの切り口は癒合剤がなんとか樹液を押しとどめ、滴り落ちることはなかった。

そしてやっぱり堰き止められたエネルギーが新芽を作ったみたいだ。

新芽はたくましく伸びて、花房はなし。

ウッドデッキの入り口で雨が降り込むけれど、こちらも今のところ黒とう病の発生はない。
全体的には安芸クイーンの花房の発生具合は昨年と変わらないようだ。
アカガネサルハムシとブドウトリバは今年も来訪中
この季節の常連昆虫は健在で、最初にやってきたのはアカガネサルハムシ。小さくてピカピカに美しい昆虫で、葡萄の新芽が好物。
ウッドデッキから外側に伸び出た新芽がかじられることが多い。大抵はあちらをガジガジ、こちらをガジリと茎や新芽に傷をつけるだけなのだけれど、新芽の段階で複数匹でガジガジされるとこんなことになるんだな。でもひどいのはこの一箇所だけだから、まあいいか。

アカガネサルハムシ軍団の襲撃から免れるべく、そして車や人の往来に配慮して、枝をなるべくウッドデッキがわに引き付けて誘引する。
同じく、この時期に葉の付け根に産卵するブドウトリバも散見。こちらはウッドデッキの内側に向けて伸びた枝が好きみたいだ。とても小さな、不思議な形の蛾で、幼虫は花も実も好きみたいだ。

産卵された枝はやがて枝先が萎れていくのでカットする。花房を落とすこともあるけれど、この時期ならば脇目に花房がつく時がある。
あとは、コスズメとマメコガネが姿を見せたら葡萄好きの常連が出そろう。害虫と呼ばれる彼らだけれど、私も大きな枝をバサバサ切って、果実を丸ごと取っていく。葡萄から見れば同類かもしれない。