セスジスズメはコマツヨイグサに、コスズメは葡萄に、クロメンガタスズメはプチトマトに

ウッドデッキに誘引した葡萄が濃い影を落とす頃になると、スズメガの幼虫たちがやってくる。6月になり、まずはコスズメ、続いてセスジスズメが現れた。そして黄色ボディのクロメンガタスズメが焦らしまくって月末に出現。

大きな芋虫の画像があります。苦手な方はご注意ください。

下心のコマツヨイグサ

コマツヨイグサは我が家で砂漠地帯と呼んでいる玄関前のジャリ土に昨年出現した野草だ。乾いた砂地のような場所が好きらしい。そして夜間、庭のルリマツリやオシロイバナに食事に訪れたセスジスズメが好んで産卵しているみたいだ。

今年は、敷石の隙間からも顔を出したコマツヨイグサ。去年より増殖。
玄関が草茫々になるのは困るけれど、夕暮れにポツポツと灯るように花が咲くと抜きがたい。それにセスジがくるかもしれないし。

コマツヨイグサの黄色い花
夕方に開いて朝には萎む:20220604撮影

セスジスズメ終齢幼虫4匹

6月13日、2匹の終齢幼虫出現

毎日、足元を気にしながら過ごしていると、6月13日、いきなり終齢のセスジスズメ幼虫に遭遇。
敷石の上を、おそらくコマツヨイグサに向けて直進中。匂いで進行方向を決めるのかな?

敷石の上の黒い芋虫(セスジスズメの幼虫)
1匹目のセスジスズメ:20220613撮影

他にもいるのではとコマツヨイグサを一つ一つ確認しているともう1匹。こちらも終齢。

植木鉢のそばのセスジスズメの幼虫
2匹目のセスジスズメ:20220613撮影
14日、若干グレーがかった終齢幼虫

翌日、雨の中で、もう1匹に遭遇。先日の2匹より体表の色が明るい、これも終齢。

少し色が薄めのセスジスズメ幼虫
3匹目のセスジスズメ:20220614撮影

この個体がいたところは、踏まれやすいところなので立ち上げ花壇に移動。

芋虫(セスジスズメ)をスコップで安全な場所に移す
立ち上げ花壇のコマツヨイグサに移動:20220614撮影

この時点で、13日に見つけたセスジの1匹がいなくなっていた。

16日、砂漠地帯でもう1匹

そして、時折タイヤに踏まれる砂漠地帯でさらに淡い体色の終齢幼虫を発見。こちらは立ち上げ花壇の足元のコマツヨイグサの株に移動。さらに植木鉢を移動して、人間の導線を遮断し踏まれないように配慮。

ジャリ土の上のセスジスズメの幼虫
4匹目のセスジスズメ:20220616撮影

そして、翌日17日、全てのセスジが消えた。

無事地中に潜ったかもしれないし、ヌマガエル、ヤモリ、カナヘビ、ムカデ、スズメなど、庭を徘徊するものたちが食べたかもしれない。

コマツヨイグサ抜き取り

ところで、このページを書く過程で、セスジスズメの食草であるコマツヨイグサが、外来生物法で要注意外来種に指定されていること知った。セスジがもういないことを確かめつつ、抜き取ることにする。

安定のコスズメ幼虫

コスズメはグリーンカーテンとしてウッドデッキに這わせている葡萄にやってくる。我が家の葡萄はほぼ放任で、新枝の芽かきもしていないためか葉が重なり合い鬱蒼とした感がある。

毎年やってくるコスズメたちも放任していて、無事に成長するものもあり、ときには寄生され、また、常駐しているカマキリやニホンアマガエルに食べられたり、頻繁にパトロールにやってくる各種アシナガバチに団子にされるものもあり。

最初に見たコスズメが茶色型だったので、どうもコスズメを思い浮かべるときには下画像のような茶色いボディになってしまう。

葡萄の枝を這う茶色い芋虫(コスズメ)
常連芋虫である:20220616撮影

年によっては緑色個体も混じる。

下画像は今年出会ったムッチリボディの緑色の終齢。これはそろそろ蛹になろうとしているのだろうか。

丸々と太い黄緑色の芋虫(コスズメ)
こちらは緑型のコスズメ:20220619撮影

クロメンガタスズメの食草

もう一種、今年まだ出会えていない大型イモムシがクロメンガタスズメ。

この庭での彼らの食草は、コムラサキ、ノウゼンカズラ、青紫蘇、プチトマト(水耕栽培中)、そしてデュランタ。そのデュランタが初めて開花した。

デュランタ(タカラヅカ)の紫色の花
初花が開いた:20220619撮影

このデュランタ、昨年11月に庭で見つけた小さなクロメンガタスズメの幼虫のために求めたものだ。

あらかたの植物が葉を落とした庭で、唯一葉を残すコムラサキで養っていたのだが、こちらも落葉が進み、幼虫の食べるものがなくなると思案していたところ、ホームセンターの処分品コーナーででデュランタ2鉢に出会ったのだ。

昨年のクロメンガタスズメは、大きくなれずに死んでしまったけれど、デュランタの1株は東の庭に地植え、もう1株が鉢ましを経て西の庭で開花である。いや、美しい。

なかなか成虫に会えない夜の蛾たち

毎年庭のあれやこれやを食べ散らかしている大型イモムシたち。つれないことにそれぞれ1回づつしか成虫に出会えていない。

彼らは夜に活動するのだ。

幼虫たちがいるということは確実にきているのだが、夜の観察まではまだ踏み出せていないんだ。

6月28日追記:クロメンガタスズメ現わる!

上に記したように、庭にはクロメンガタスズメの口にあう植物が、期せずして各種取り揃えた状況にある。
しかし、今年の最初の1匹はミニトマトにやってきてしまった。いや、正確にはお母さんにここに産み付けられたんだな。

いや、困った。また家族にクロメンガタの存在がバレないようにしなければ。

そんなことを考えながら撮影していると、クロメンガタが個人的に「悩殺ポーズ」と呼んでいる格好で静止した。

そんなふうに胸脚をきゅっと合わせられると、さらに困るんだよな。

プチトマトと黄色いイモムシ(クロメンガタスズメ幼虫)
まだ6センチぐらいだ:20220628撮影

黄色の個体は4年ぶりだ。あれは初めてこの庭にやってきたクロメンガタだった。

以来、毎年このイモムシを見るけれど、たいてい茶色ボディで、2年前の緑色の個体は終齢になって茶色に変身した。

この個体は最後まで黄色かな?