薄茶色のコカマキリ、獲物はヒシバッタ

梅雨明けした北部九州。朝、猛暑に備え、鉢植え植物に水やりをしていたら、花壇の縁の暗がりで、コカマキリの幼虫のハンティングに出くわした。

枯れ草と見紛う見事な保護色

何か動いた?と目をこらすと、地面や枯れ草と同系色の小さなカマキリがいた。まだ羽のない幼虫である。
前足の内側の白黒模様、コカマキリだ。
伸ばした足はそばにある枯れ枝にそっくり。動きがなければ気づかなかっただろう。

両手で枯れ草を抱え込んでいるように見える。

枯葉を抱えている茶色いコカマキリの幼虫
何してるんだろう?:20200730撮影

抱え直すような仕草の後、枯れ草がパラパラこぼれ落ちて、獲物の姿が見えてきた。
ヒシバッタだ。頭から丸かじりである。

獲物を食べているコカマキリの幼虫
ヒシバッタを食べているようだ:20200730撮影

どうやら、人間の注意を引きつけたものは、一瞬のハンティングの動きだったようだ。
地面の上のヒシバッタを鎌にかけた際、近くの枯れ草ごと抱き込んでしまったのだろう。

シュッと細身なコカマキリの卵嚢

そういえば、この春、この近くに置いていたプランターの縁の裏にコカマキリの卵があった。

プランターの縁の裏のコカマキリの卵嚢
スッキリ細身のコカマキリの卵嚢:20200418撮影

ウッドデッキに運んで水耕栽培の容器に使うつもりだったけれど、卵嚢を見つけて動かすのをやめたのだ。
もしかすると、ここから孵化した子供かもしれない。

オオカマキリの幼虫もすくすく成長中

今年、庭には他にオオカマキリの卵嚢が2つあって、それぞれ子供たちが生まれている。

関連リンク>>カマキリベイビーラッシュ:オオカマキリの孵化

下は西の庭、レイズドベッドにあるバラ(レディ・エマ・ハミルトン)にいるオオカマキリの幼虫。おそらく鉢植え椿の卵嚢から生まれた子供だ。

バラの葉の上のカマキリの幼虫
西の庭にて:20200715撮影

撮影した日は違うが、コカマキリは上のオオカマキリがいた花壇の足元にいた。双方が出会えば、体の大きいオオカマキリが有利に思える。

ただ、オオカマキリは枝の上に、コカマキリは地面の上に常駐しているようで、意外と生活圏が重ならないのかもしれない。

下は東の庭のカマキリの幼虫。ウッドデッキに両面テープでくっつけた卵嚢から生まれた子カマキリだろう。

バラの葉の上のカマキリの幼虫
東の庭にて:20200630撮影

去年の最初の成虫カマキリとの遭遇は8月25日。あともう少ししたら大人のカマキリに出会えるはずなのだ。