半地植えで成長を抑制していたロシアンオリーブ

6月に台風で転倒し、ぶっつり根が切れた半地植え(植木鉢から根が逃走したのだ)のロシアンオリーブの様子が芳しくない。

この木は、スリット鉢に植えてさらにテラコッタ鉢に入れておいたところ、根が脱走して半分地植え状態になっていた。

強風で鉢ごと転倒し、根が切れてしまい、上部を切り詰めたのが6月。細々と新しい枝が出たものの、いつもの爆発的な生気が感じられない。

元気がないロシアンオリーブ
抜くことにしたロシアンオリーブ:20221105撮影

コガネムシ幼虫が根を喰った?

試しに鉢を傾けると、根の抵抗を感じることなく簡単に倒せた。

底面を覗くと、テラコッタ鉢のただ一つの穴から放射状に広がっていた根がなくなっている。
この写真に写っている地面を掘り返したところ、コガネムシ幼虫3匹を確認。残っていた根を食い尽くされたらしい。

テラコッタ鉢の穴から少しだけ出ているロシアンオリーブ の根
ほとんど根がなくなっている:20221105撮影

根元を持って持ち上げると、スリット鉢ごと簡単にテラコッタ鉢から抜けた。
以前はテラコッタ鉢の外に伸び出た根で抜けなかったのだ。

全てのスリットから根が伸び出ている。このまま鉢を地面に埋め込んだら根付きそうな気もする。

スリット鉢から逃げ出したロシアンオリーブの根
テラコッタ鉢とスリット鉢の間の根:20221105撮影

下画像が、テラコッタの水穴。スリット鉢から逃げた根のうちの一本がここから地面に逃げ出していた。

テラコッタ植木鉢の底
あの一つの穴から根を伸ばした:20221105撮影

ひげ根を取り除くと、根の迷走が見てとれる。
白く折れ口が見える指の太さほどの一本の根が、テラコッタ鉢の水穴を探りあて、木の生命を支えていた。

スリット鉢から逃げ出したロシアンオリーブの根
ひげ根を取ったところ:20221105撮影

それでもこの木、肥料もなく、水やりもなく、2メートル(幾度か剪定してこの高さ)ほどに育ち、春には花をたわわに咲かせ、秋には赤い果実を木全体に纏った。とても美しかったのだ。

しかし根の剛健さを見て、改めて土の深いところに地植えしなくてよかったと思う。根もすごいが地上部の成長速度もすごいのだ。結果的に根の勢いを制限できたからこそ、程々の大きさにキープできたし、根を掘り出すという大仕事をせずにすんだ。

処分するために、鉢を切り開いて根を取り出した。横にある鉢植えは、零れ種から育ったこの木の子供だ。

抜いたロシアンオリーブの根と実生の苗
零れ種から発芽した苗と、抜いた親木:20221105撮影

この苗木は、鉢から逃げ出さないように育てる予定だが、もし地植えするにしても、親木同様に半地植えで大きさをコントロールするつもりだ。