この夏、一つだけの収穫
我が家には2本の鉢植えポポーがある。怖くて地植えできずにいる。
2019年:3本の苗を衝動買い
ポポー(サスケハンナとサンフラワー)、チェリモヤの3本を購入したのは2019年の11月のこと。シフトを勘違い(!)して出勤してしまった日である。
せっかく家から出てきて直帰するのも情けなくて、フラフラとホームセンターに吸い寄せられ、ガーデンコーナーを彷徨って出会ったのがこの3つの苗だった。
スマホで検索するとポポーの味は「森のカスタードクリーム」なんて記事がある。チェリモヤに至っては「森のアイスクリーム」だ。
出勤日を間違えたんじゃなく(かなり凹んだのだ)、この苗に出会うために家に出たことに無理やりすることにして、エイっと購入。
1年目は鉢で管理して、翌年の春に地植えする予定を立てていた。
その年の冬、ウッドデッキの屋根下にて、ポポーは黄色く紅葉して落葉。
チェリモヤは葉を傷めつつも葉を落とすことなく冬越しした。
2020年:春、鉢増し
3月になって新芽が出る前にそれぞれ鉢増し。
チェリモヤには黄色く変色した葉が残っている。
5月になると心配していたチェリモヤが元気な新芽に更新。寒さに弱そうなこの木はずっとウッドデッキぐらしに計画変更。
ポポーも同じように順調な生育。こちらはもうひと冬、鉢で育て来春地植えを予定していた。
ところがである。ポポーの育て方を改めて調査中、想定外な情報にたどり着いた。
ポポーは地下茎で増える???
実際に栽培されている方々の記録によると、株の周囲の地面から、まるで地下茎で増殖するように芽が出てくるとある。知人でポポーを地植えしている方からも同様のことを聞いてしまったのだ。
ポポーを植える予定の裏庭は12坪ほど。既に梅や林檎やレモンなどの果樹がある。ポポーを2メートル間隔で植えて管理するつもりでいたが、地下茎で伸びるとなると他の樹木のテリトリーと重複してしまう。もしかすると敷地内にとどまらず、隣地を侵蝕するかもしれない。
計画とは違うが、ポポーも鉢植えで管理するしかない。
2021年:チェリモヤ、寒波に越冬叶わず
この年の冬は寒かった。落葉樹のポポーは難なく越冬したが、チェリモヤはウッドデッキの屋根下で枯死してしまった。
例年軒下で越冬するベゴニアも枯死。前年は1月でも花を絶やさなかったゼラニウムも葉を傷めてしまった。
せめて寒冷紗をかけておくべきだったと悔やまれる。
この春、生育旺盛なサンフラワーのみ春に鉢増しを行った。そして嬉しいことにサンフラワーが2つ。サスケハンナが1つ花をつけた。しかし結実ならず。
2022年:果実を一つだけ収穫
春を待ち、サスケハンナを鉢増し。今年からはウッドデッキ屋根下から露地栽培に移行。
そしてサンフラワーがたくさんの花をつけた。でも相棒のサスケハンナの花はゼロ。今年の収穫は諦めていた。
ポポーは自家受粉するの?
ところがだ、ふと気づくと変なものがついてる?どうやら受粉が成功したみたいなのだ。
最初は近隣のどこかにポポーを植えている家があるのだと思い込んでいた。
でも、後日、ポポーは自家受粉すると書いてあるサイトを見つけてしまった。メシベよりオシベの成熟が遅いだけなので、開花のタイミングがずれた花が他の枝にあれば受粉できるらしいのだ。
では2本買う必要はなかったってことか?なんてことだ・・・。
パラパラと生理落果
その後、葉が展開を始め順調に見えたのだが、ポロリポロリと実が落下し、かろうじて一つが残った。
初めての果実なので、生育が正常なのかはわからない。ただ、熟すと落ちるらしい。それを待つのだ。
9月:果実が落下、半分だけ収穫
そして、ある日、実が消えていることに気づいた。
慌てて鉢の周りを探す。
落ちて転がったらしく、野草の葉下に潜り込んでいた果実を拾い出す。あちこちすりむいて傷だらけだ。
二つに割ると、かなり傷んでいる。もしかするとこの日よりも前に落っこちていたのかもしれない。
未練がましく状態の良さげな箇所にスプーンを刺すとネットりと柔らかい。
恐る恐る味見。期待していたほど甘くなくぼんやりした味だ。うーん?食べる時期を逸したか。
サンフラワーには大きな種が7つ入っていた。
来年は、果実が落ちないように網をかけよう。そして、ポポー本来の味を確かめるのだ。