猫小屋で猫たちと狸ウォッチング
我が家は田も山も川もほどほどに近い。イノシシやシカの目撃例もあるしアナグマが罠にかかったという話も聞く。
ある朝、5対の耳が連動してピコピコ
朝の猫小屋。
テーブルにソックスとクロエ。足元のクッションにキコ。3匹が置物のように固まっている。

3分後に猫小屋を覗くと、三毛猫みかんも出動。ソックスは足場を変え直立している。なぜか写っていないが、もちろん茶々もいた。
猫たちはいつも地面で何かをついばむスズメを熱心に眺めているので、この時もバードウォッチングだろうと特段気にしていなかった。

なので、前庭に出て花の手入れをしたり、芝生に生えた草を抜いたり、ウッドデッキのいつもの場所にカマキリがいるか見に行ったりしていた。

猫小屋の外にケモノがいる!
1時間ほどして猫小屋に目をやると、まだ全猫が耳を揃えて裏庭を注視している。
みんな何見てるんだ?とソックスの頭越しに覗いたら、フカフカした毛皮のケモノが。

慌てて外に出て裏庭に回るとウッドデッキの下に潜り込んだ。下画像は床下に潜る直前に撮影したもの。これは・・・?
深追いはせず、とりあえずこの状況を家のものに報告しようと玄関の方に戻る。
するとちょうど通りがかったご近所さんに遭遇。画像を確認してもらい、「狸」と判明である。

再び、猫小屋に戻り、5匹と1人が息を潜めて裏庭をのぞいていると、ウッドデッキの床下から狸が出てきた。
なんだか、背中の毛がハゲてる?

狸はこの後、庭の端にある梅の株元に移動。そこで何やら食べている。

狸は長居することなく庭から離れ、この時期は水のない用水路に降りた。おそらく山に向かったのだ。
戻ってこないことを確認して、狸の食事場所を見に行く。
葡萄だ。そうだった。
肥料になるかと葡萄の落葉をこの場所に撒いた時に、今年熟さなかった果実をその下に敷いたのだった。

果実を敷いたのは2週間ほど前のこと。夏場は虫たちが瞬く間に食べ尽くしていたけれど、この季節だからずっと残っていたのか。
ところで猫たちはというと、狸がいる間、ひっそりと気配を消し、ただひたすら見慣れぬ獣を見つめていた。
狸の疥癬
狸のことを少し調べて、雑食性で果実も食べることを知った。そして、上画像の狸のように冬場に毛がぬけているのは疥癬という皮膚病にかかっていることも。
そういえば、後ろ足で胴のあたりをバリバリ掻いていた。疥癬はとても痒いのだ。痒さのあまりご飯も食べれす、毛がどんどんぬけて、冬の寒さに耐えられないこともあるそうな。
あの狸は大丈夫かな?この冬を越えられるかな。
狸の疥癬はヒゼンダニが寄生する事による皮膚病だとか。猫にも疥癬病があるけれど、犬科の狸とは種類の異なるダニらしい。でも、ご近所にワンちゃんがいるからこれからは果実を庭に放置するのはやめよう。
なんだかあの狸のことが気になって、疥癬治療の方法なんかも調べてしまった。一時期コロナの治療薬候補に上がったイベルメクチンが効くらしい。もう一度あの狸がきたらイベルメクチン入りのご飯を一回だけ食べさせられないかな。
イベルメクチンを手に入れるには個人輸入するしかないらしい。そうなると2週間ほど?かかるみたい。いろいろ考えてしまう。
自然は自然に任せる方が良いのだろうけれど。