おそらく蛹から出てくるのは寄生バエ
ハイビスカスの鉢植えにいた小さなクロメンガタスズメの幼虫をノウゼンカズラに移住させた。めでたく終齢幼虫になったのだが、寄生バエに目をつけられたみたいだ。
鉢植えハイビスカスにスズメガ幼虫発見
初めてのハイビスカスを鉢植えで育てている。ウッドデッキの屋根の下で冬越しさせて(猫たちがちょっかいを出すので家の中に植物を置けないのだ。)、春になったら鉢増しする予定なのだ。
花開いたハイビスカスと、この株に巣をはったコクサグモを撮影していたら、植木鉢にくっついている小さな芋虫に気がついた。

長い尻尾のスズメガの幼虫だ。つぶつぶした尾をしている。クロメンガタスズメの幼齢幼虫かな?

ここにいるということは、ハイビスカスに生みつけられて、ハイビスカスを食べてここまで育ったということか。
クロメンガタスズメは大食漢。このまま鉢植えに滞在するとなると、おそらくハイビスカスは丸坊主だ。
それは困る。初めてのハイビスカスなのだよ。
転居先の候補を考える。
コムラサキもあるし、地植えのデュランタがいい具合に茂っている。裏庭には紫蘇も群生しているし、どれがいいかな。
ノウゼンカズラに強制移住
できれば、日々観察できるところがいい。では、前庭のノウゼンカズラがいいのでは?夏の間、旺盛に枝を伸ばすし、葉もたっぷりある。
何より、数年前にこの木で終齢まで無事に育った個体がいたのだ。

ノウゼンカズラの葉を一枚ちぎって幼虫に差し出すと、乗り移ってきた。いい感じだ。

そのままノウゼンカズラの茎に近づけると、すんなり取り付いてくれた。気に入ったようだ。

どんどん食べて、大きくなって、成虫になった姿を見せておくれ。
フンはあれど、姿はなし
移住させてからはほぼ毎日、ノウゼンカズラを観察するのだが、幼虫の姿が見つからない。
でも、下画像のようにいる形跡はあるのだ。一枚一枚完璧に食べ尽くす、この丁寧なかじりかたはクロメンガタスズメに間違いないはずなのだ。

それに、木の下には大量のウンチ。大きさと量からしてかなり大きな芋虫が生産したものだ。

ブランコヤドリバエとクロメンガタスズメ
そして、ついに、朝顔のツルにぶら下がっている巨体と遭遇した。

小さな芋虫を移住させてから1ヶ月ほど経過している。
たぶん、きっと、あの緑色のチビ芋虫だ。立派な褐色型の終齢幼虫に成長している。
ノウゼンカズラではなく、この木に巻きついた朝顔の葉を食べている。だんだんとノウゼンカズラの葉が硬くなり、柔らかな朝顔の葉を食べることにしたのかもしれない。クロメンガタの食草の幅は限りなく広いのだな。

この育ちっぷりなら蛹化も目前と再会を喜んでいたのだが、このクロメンガタのすぐそばに、じっと止まっているハエがいる。
最初、センチニクバエかと思った。でも、お腹の模様がちょっと違う。これは・・・ブランコヤドリバエだ。

撮影していると、フイっと飛んで、またすぐに幼虫の近くにとまった。産卵にきたのだ。
けれど、この時に撮影した幼虫の画像を見直してみると、身体中にすでにいくつもの卵が付いていて、そのうちの半数はすでに孵化していた。
このクロメンガタスズメは蛹になれるかもしれない。でも、蛹から出てくるのはヤドリバエなのだと思う。
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