コガネグモは天気を読む?
西の庭にメスのコガネグモが2匹いる。そのうちの1匹が頻繁にWEBを掛け替える。彼女は引越し好きなのだ。
黄色と黒の白の大きな蜘蛛
引越し好きのコガネグモを初めて見たのは6月1日。ルリマツリとブロック塀にかけて網を張っていた。
コガネグモとは初対面。毎年庭の主役の蜘蛛が入れ替わるようで、ナガコガネグモだらけになった夏もある。図鑑で調べて、このきれいな蜘蛛が、名前だけは知っていたコガネグモと知った。

ルリマツリはすぐにモサモサになるので剪定したいけれど、蜘蛛が枝先を網の起点にしているので躊躇していたら、ブロック塀をベースに巣を架け替えてくれた。
壁を背にして網を張ったので今度は蜘蛛のお腹側を撮影。

暗紅色の部分は糸を噴射する器官で、糸いぼと呼ばれる。なんだかバラの花みたいだ。
コガネグモの隠れ帯(白い帯)はエックス字型もあるらしいが、この蜘蛛は2本省略してハの字だ。
1回目の引越し:夜、玄関灯の光が届く範囲に移動
毎日蜘蛛の所在を確認していて、ある日いつもの場所から消えたと思ったら、ルリマツリ(株の幅は2メートル弱)の反対側に移ってコガネムシを捕らえて食べていた。
ここは玄関ポーチの近く。夜になると玄関灯でほんのり明るくなる。狩の便宜で移動したのか?

しかし、来客はこの蜘蛛の横を通ることになる。ギョッとするかな。困ったな。
2回目の引越し:台風前夜、玄関ポーチへ移動
思案していたら、この蜘蛛が再度引越しをした。
台風の4号が九州にやってくる前に、玄関サッシの欄間に移動していた。蜘蛛は天気を予測するのか?すごいぜ!なのだ。ここなら多少の風雨に巣を壊されることはないだろう。

さらにここは玄関灯の真横。夜の狩場としては良いロケーションだ。それも計算のうちなのか。
下画像は、灯にやってきたコガネムシを捕らえたところ。

でも、この時は簀巻にしただけで食べなかった。すぐに巣の中央に戻り優雅に爪先の手入れだ。

そして翌朝、昨夜の獲物でブレックファースト。このコガネムシ、夕方には切り離されて下に落ちていた。

クレバーなコガネグモは欄間にだけコンパクトな巣を張って、稼働する引き戸には糸をつけていなかった。
人間の出入りには物理的な影響はないのだけど、この蜘蛛の真下を通過することになる。
いや、私はいいんだけど、来客は?困ったな。
3回目、玄関ポーチの脇に大きな網を貼った
どうしようかと、ちょっとだけ悩んでいたら、4日後にまた引越ししていた。
今度は、玄関脇。
壁から1.5メートルほど離れた場所にある鉢植えポポーの葉から、ポーチの天井にかけて、大きな巣を張った。
朝、玄関から出てウッドデッキに向かおうとして、見事この網に引っかかって気がついたのだ。

引越した理由はひっきりなしに人間が下を通るからかな?
それとも玄関灯に近すぎて、獲物にならない小さな羽虫がワンサカ網にかかるのに辟易したとか?
あるいは別のハンターの出現に身の危険を感じたか?玄関灯はニホンアマガエルとニホンヤモリの狩場でもあるからな。
今回改めてお腹の写真を撮ってみたのだけれど、2枚目の写真と同じ個体だと思う。隠れ帯もハの字だし。

ともあれこれで来客の心理的負担はなくなった。よかった。
ただ、葡萄を誘引しているウッドデッキへの通路に巣があるので、人間は大きく屈んで行き来しなければならない。
うっかり私が巣に引っかかる度に、大慌てで上方移動するコガネグモ。うんざりして彼女はまた引っ越すかもしれない。
もう1匹のコガネグモは定住型でエックス字の隠れ帯
さて、もう1匹のコガネグモはというと、初めて写真を撮ったのが6月29日。こちらは二つのバラの間に陣取って、大きく開けた空間を通り抜ける獲物を捕らえている。
こちらは定住型のようで、7月14日現在も同じ箇所にいる。そしてこちらはエックス型の隠れ帯。
コガネグモにも個性があるのだ。

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