ノウゼンカズラとオシロイバナの季節到来

北部九州は長〜い梅雨の真っ最中。数日雨が上がり気温が真夏日並みに上昇すると、一気に庭がカラフルになる。バッサバッサと剪定しても毎年、迷惑なくらい旺盛に咲くノウゼンカズラとオシロイバナ。乾燥に耐えて花をつける宿根バーベナとマツヨイグサ。木陰で涼しげに咲いているのはホスタ。

今が主役、古木のノウゼンカズラ

季節に先んじて夏の風情を感じさせてくれるのが、東の庭の主ともいえるノウゼンカズラ。今、伸びた新枝の全てにシャンデリアのような花房をつけている。枝先の花が一斉に開花すると重みで地面につくほどに頭を垂れる。
ひとしきりの開花を終えたバラが、梅雨明けに開花を始めるまでの色の乏しい庭に、ここだけは華やかだ。

夕空とノウゼンカズラの花
こぼれ落ちるような満開の花:20210621撮影

この花は蜜源として昆虫たちに大人気。アゲハ蝶やジャノメ蝶など大型、中型の蝶はもちろん、アシナガバチにハナバチも頻繁に飛来。

上画像の花房はホーム&ガーデン(バラ)の樹冠を覆うように覆いかぶさり太陽光を遮断中。花の終わりを待って剪定する予定。切った後に出る新枝の先には再び花がつく。丈夫さではピカイチの植物だ。

不滅のオシロイバナ

芋のような球根を作り、種でも簡単に増えるオシロイバナである。一度は全てを庭から掘り上げて、大きなプランターで育てようとしたのだが、掘っても掘ってもどこからか顔を出す。
観念して、枝垂れ梅の古木の足元を彼らの領地として認めることにした。

夕空とオシロイバナの花
数日でぐんと草丈が伸びた:20210621撮影

上画像の株はこの厳冬で地上部が消えたが、暖かくなると同時に土中の球根から太くしっかりとした芽を出した。この梅雨の間に急成長、現在草丈・横幅共に1メートルほどだ。

カチコチ地面にて、咲く

この長梅雨を享受しているのが、我が家で通称「砂漠地帯」と呼ぶ3平方メートルほどの地面に生えてきた植物たち。下画像に写っているのはすでに枯れたツボミオオバコと開花中のバーベナ。天気に恵まれて(つまり梅雨が長くて)どちらも去年より株が増えた。

夕空と宿根バーベナ
乾燥に強い宿根バーベナ:20210621撮影

砂漠地帯の新メンバーのコマツヨイグサ

マツヨイグサの一種なので夕方に開花する。匍匐した茎と葉の形状からコマツヨイグサだと思っている。去年、1株だけ見た記憶がある。今年はあちこちに出没。我が家の定番草となりそうだ。

砂利土に咲くコマツヨイグサ
晴れると砂漠のように乾燥する砂利土にて:20210623撮影

実は玄関の真正面にあるこの「砂漠地帯」。草が生えると十分見苦しいので「雑草抜けば?」と言われたこともある。
しかし、この植生がなかなか面白いのだ。砂利の上でよくバッタを見かける。開けた草地が好きな昆虫も多いのだ。

木陰のホスタ(ギボウシ)

オシロイバナと枝垂れ梅を挟んだ反対側に、ギボウシ(ホスタ)がある。植えて3年目だ。頭上には梅の枝が傘のように広がっている。オシロイバナは南側の明るい場所、こちらは幹の影だ。ユリに似た楚々とした花だ。

ホスタの花
枝垂れ梅の木陰で花盛り:20210624撮影

庭のある家に住んでから、天気が良い=晴ではなくなってきた。雨が降れば地面が潤い、カエルも騒ぎ出して賑やかになるし、新たに発芽する植物もあるし。
雨も良いものだ。程々の降りに限るけれど。