忘れてた!この蜘蛛は引越し魔だったんだ。

巣ごと姿を消して死んだとばかり思っていた6本足のコガネグモ。引越して生きていた!

台風14号をポーチの上で耐える

台風に向けての外回り点検中。9月17日のことだ。

各所の雨樋の詰まりを調べていて、玄関ポーチの上をふと見上げると・・・コガネグモじゃないか?あれ。

ポーチの上にコガネグモの巣
コガネグモ?:20220917撮影

脚立をのぼり、至近距離で確認。

足6本。あの、死んだとばかり思っていたコガネグモ!

ただひたすら驚く。

6本足のコガネグモ
足が6本!あのコガネグモだ!:20220917撮影

今度は、電線の引込線とポーチの屋根の間に巣をかけている。日差しや風を遮るもののない場所。

9月も中ほど、真夏日はなくなったが、これから台風14号が襲来する。耐えられるのか?足、2本足りないし。

空を背景にした6本足のコガネグモ
巣は風を遮るもののない場所:20220917撮影

それに、前の巣が壊れたのはやっぱりヤモリの襲撃だと思うのだ。

ここは近くに壁はないものの、すぐ下にあるポーチの排水口に続く雨樋は、ヤモリが通路として活用している。大丈夫かな。

玄関ポーチの排水口
ヤモリが通路として使っている排水口:20220917撮影

雨がパラパラ降り出した。ぱっと見、ここに溜まったゴミはない。蜘蛛の迷惑にならないように退散。

台風に耐えたコガネグモ

そして台風通過後、19日の蜘蛛の巣。
無事である。いや、すごい。

台風を耐え忍んだコガネグモのシルエット
巣の被害状況はわからないけど:20220919撮影

雨量も多く、風も強かった。巣の中央でやり過ごしたのか、天候悪化時には巣を捨てて避難していたのかを知りたいところ。

兎にも角にも、蜘蛛、すごい。

22日卵孵化。再び引越し

台風が抜けて天気が回復し、この蜘蛛が8月31日に作った卵嚢から子グモが出てきた。元気にウジャウジャ。

コガネグモの卵嚢と孵化した子グモたち
2個目の卵嚢からも無事に孵化:20220922撮影

でも、今回も別種の蜘蛛が近くにいる。

コガネグモの子グモたちの団居(まどい)と別種の蜘蛛
今度も別の蜘蛛が近くにやってきた:20220922撮影

2回目の子グモ誕生を見届けた母グモは、この日また引越し。
今度はポーチと雨樋を繋いだこじんまりとした巣だ。

ポーチと雨樋にかけて小さな巣を作った6本足のコガネグモ
また引っ越していた:20220922撮影

翌日大きな獲物にかじりついていた。

獲物を食べるコガネグモ
獲物はなんだ?:20220923撮影

獲物の種類は不明。食欲があるのはまだ生きられるということだ。

24日、スルスルと巣から降りる

子グモ誕生の翌々日、ポーチを見上げると青空を背景にしたコガネグモ。頑張ってる。

足を一本糸から外してぶら下がるコガネグモ
足が一本糸から外れている:20220924 11:10撮影

その日の昼過ぎ、巣の直下の雨樋に、うずくまるように丸まっていた。死んでる?

巣から落ちてうずくまるコガネグモ
死んでる?:20220924: 13:37撮影

その数分後、するるっと糸を伸ばして降りてきた。いきなりでびっくり。

巣からスルスルと降りてくるコガネグモ
スルスルと降りてきた:20220924 13:39撮影

そして地面に降りたち、ヨロヨロと歩き始めた。足の一本は上に伸ばしたままで、固まっているようだった。これが最後に見た彼女の姿。

犬走りをよろめくように歩き去る6本足のコガネグモ
最後に撮影したコガネグモの姿:20220924撮影

1時間ほどして近くを探したけれど、どこにもいない。

昼間のこの時間には、アリやヌマガエル、ニホントカゲ、ニホンカナヘビ、スズメがやってくる。食べられたのかな。

6月1日から9月24日にかけて、この夏ずっと見続けていた蜘蛛が、今度こそいなくなってしまった。