ラベンダーからコムラサキに強制引越し
毎年庭に現れるクロメンガタスズメの幼虫である。今年の初遭遇は11月、ラベンダーの葉をかじっている小柄な幼虫を見つけた。
もしかしてノウゼンカズラの葉から落っこちた?
今までにこの庭に現れたクロメンガタスズメの幼虫が食べた植物は、白式部、ミニトマト、ノウゼンカズラ。どれもこの芋虫の食草リストに登場する植物だ。そして今年はリスト上で見たことがないラベンダー。
「すごいな、ハーブまで食べられるのか!」と、この昆虫の好き嫌いのなさに驚嘆である。
翌日、ラベンダーの茂みに会いに行くと、昨日と同じように枝につかまってじっとしている。なんだか元気がない。ご飯も進んでない様子。ラベンダーを好んで食べているわけではないのか?と思い始めた。
このラベンダーの脇にはノウゼンカズラがある。11月に入り葉のほとんどは散り落ちている。ひょっとしてこの幼虫、ノウゼンカズラの葉と一緒に地面に落っこちたか。
この時点で、ノウゼンカズラは木の上部に変色の進んだ葉がチラホラと残っているのみ。幼虫は好みの食草に辿り着けず、手近なラベンダーで飢えを凌いでいる可能性もある。
まだ葉を残すコムラサキに緊急避難
試しにクロメンガタスズメの好む植物に移してみることにした。
ただ、ノウゼンカズラの葉はガビガビで硬そうだし、風が吹くと今にも散ってしまいそうだ。東の庭に移植したコムラサキを見に行くとまだ十分葉が残っている。幼虫の引越し先はコムラサキに決定である。
幼虫のつかまっているラベンダーの枝を折り取って運びコムラサキの枝に乗り移らせた。
1時間後に様子を見に行くと、葉をかじり始めている。初めて食べるコムラサキの味、美味いかな?
数時間後、食が進まぬようならラベンダーに戻すことも考えつつ、再び芋虫の様子を確認。
もりもり食べているようである。
幼虫のそばには小柄なツチイナゴが1匹、なんだか賑やかなコムラサキである。
移動翌日のクロメンガタスズメ、活動休止中
コムラサキに引越した翌日、どうも気になって見にいくと、下画像のように静止していた。葉は結構な量を食べた痕がある。
脱皮の準備かな?コムラサキが落葉する前にサナギになれるかな?
そして昨日のツチイナゴは・・・いました。コムラサキの上部の枝で日光浴をしていた。
近くでリンゴケンモンとイチモンジカメムシ発見
この日、コムラサキから3メートルほど離れた梅の幹で、別の芋虫に出会った。リンゴケンモンだ。前にリンゴの木で見かけたが、梅も同じくバラ科の樹木。梅育ちのリンゴケンモンだ。蛹化する場所を探しているのかもれない。幹の割れ目がベストポジションなのだ。
そして、赤いラインも鮮やかなイチモンジカメムシが1匹。こちらも越冬準備中かな。