庭の常連:鮮やかなオレンジ色の蝶
雨が続く庭にオレンジ色の蝶がいた。ツマグロヒョウモンだ。
この蝶の幼虫は真冬でもひょっこり庭に出てくることがある。ツチイナゴの成虫と共に寒い冬に顔を見せてくれる数少ない昆虫なのである。
雨粒がポツポツ落ちる中、ルリタマアザミの花に止まったツマグロヒョウモンを発見。撮影しようとスマホを取り出す間に、垣根の椿のてっぺんの葉に移動してしまった。
羽を広げたままじっとしている姿は、風を待つグライダーみたいだ。しばらく待ったが飛び立つ気配なし。羽が雨にぬれても平気なのだろうか。
羽の先が黒いのでメスのツマグロヒョウモンだ。メスの羽の裾(褄)が黒く、豹のようなスポット柄があるのでツマグロヒョウモン(褄黒豹紋)なのである。
翌日再び雨の中、ルリタマアザミ吸蜜中
やはり小雨の続く中、今回はルリタマアザミの花の蜜を一心に吸っているのを見つけた。今日は近接撮影もOKだ。
メスである。昨日の個体かどうかは不明。
そして3日目:ツマグロヒョウモン再び
雨が上がった薄日の中、再度メスのツマグロヒョウモン出現。鮮やかなオレンジ色の表側の羽を見せてくれた。
オスのツマグロヒョウモン:オレンジ色のヒョウ柄
下は6月中旬に見かけた長崎ラベンダー(リトルマミー)を吸蜜中のオス。表から見ると全体がオレンジ色のヒョウ柄だ。羽の裏側は黄土色っぽいのだ。
ツマグロヒョウモンは、人が近づいてもあまり動じることなくゆったりと羽ばたきながら蜜を吸う。撮りやすい蝶である。
ツマグロヒョウモンの幼虫はスミレ好き
アカネコの庭の植物のほとんどは、植えた後は放任である。下の画像のパンジーも、花がら摘みも切り戻しも追肥もなし。ツマグロヒョウモンの幼虫はスミレ科の植物が大好物で、おそらく彼らに激しく食べられているが、枯れることなく花を咲かせ続けた。
ツマグロヒョウモンの幼虫は、一株を食べつくすことなく、あちらこちらと移動しながら生活しているようだ。
下は6月になって徒長激しくなったパンジーを食す幼虫。彼らは過激な風貌だが、突起は柔らかくチクチクしないし毒もない。
庭にはスイートバイオレットも一株あって、3月にはツマグロヒョウモンの幼虫がせっせと食事をしていた。古い葉は全て彼らのお腹に収まったらしく、6月には新しい葉がこんもり茂り、株自体も一回り大きくなったようだ。
パンジーはこの梅雨を越せずに消えてしまうが、庭のあちらこちらにある自生のスミレが彼らの食料となるのだ。