草丈1メートル超えの圧倒的存在感
去年、ロゼットで越冬したスイバの株が、春を迎えて花をつけた。深葉の深い緑。すっくと立ち上がる力強い茎。夕日にキラキラと輝くシャンデリアのような花穂。
スイバは手間いらずの観葉植物なのである。
春を迎えてスイバの茎が一斉に立ち上がる
ほうれん草みたいにおいしそうな葉のスイバが西の庭にある。以前、別の場所に花壇を作る際に土から選り分けた砂利を、10センチほどに盛り上げた場所だ。その上にホームセンターの処分品売り場で見つけた割れた平石を敷き並べているのだが、そのすきまに生えてきた。
4月を前にして、行くつもの茎が垂直に伸び上がり始めた。
スイバの株元を覗き込むと、茎の赤いラインが際立って、ギリシャ建築の列柱みたいだ。
4月中旬、この時点で既に1メートルほど。
下から見上げたスイバの花。
スイバの花はシャンデリア
スイバは雌株、雄株がある。西の庭のこの大きなスイバは雌。花は濃いピンク色に色づいた。
東の庭にはスイバの雄株があって、こちらの花穂は海中から立ち上る泡の粒のように見える。こちらは小柄で1メートルに達していない。
やがて西の庭のスイバの花穂に種ができた。団扇みたいに平べったい。
緑と白とピンクに塗り分けられた種は夕日が透けるほど薄い。
今、1.3メートルほどの高さで空に向かって立っている。強い風を待ってハラハラと種がここから舞い広がるのだ。
あまり増えてもらっては困るスイバなのだが、綺麗すぎて抜いてしまう決心がつかないのだ。
スイバの訪問者:ベニシジミとジョウカイボン
スイバによくやってくるのがベニシジミというシジミチョウ。花にではなく、葉にとまっていることが多い。この蝶の幼虫はスイバを食べて育つのだ。
幼虫はもちろん芋虫なのだが、朱色を帯びてとても美しいらしい。葉っぱを一枚一枚ひっくり返して探していたら、卵を発見した。
この卵の孵化が楽しみで、葉っぱをめくるのが最近の日課の一つになっている。
なので、時々思わぬお客にも遭遇。下画像はジョウカイボン。カミキリムシに似ているが、肉食だ。
茶色いコートとブーツがトレードマーク。この季節のお馴染みさんである。
スイバは冬でも元気な多年草 緑の濃い大きな葉っぱが綺麗なので、数株のスイバを庭のあちこちに残している。冬の間、地面にペッタリと身を伏せて、ロゼット形態で寒さを乗り越えたスイバが、春になりむくむくと身を起こし始めた。 冬の …