春間近、昆虫たちの羽化が始まった
庭のリンゴの葉っぱを食べつくす勢いで大繁殖していた毛虫、キバラケンモンの羽化が始まった。茶色い毛虫だったキバラケンモン幼虫がクリスマスローズの葉っぱの上で白黒幾何学模様の綺麗な蛾に変身である。近くの葉蘭ではシジミチョウがシワシワの羽を伸ばしていた。
東の庭でクリスマスローズが咲き始めた。つぼみがほころび始めだんだんと頭をもたげ始める頃の、生命力に満ち満ちたクリスマスローズが一番好きなのだ。

上の株の写真を撮ろうとして、濃緑の葉に白っぽいものがくっついていることに気がついた。
白黒ツートーンの幾何学模様:成虫キバラケンモン
よく見ると蛾だ。白地に黒のゴージャスな幾何学模様、そう、キバラケンモン成虫に初めて遭遇である。

至近距離で撮影するも、逃げる様子はなし。よく見ると頭の方の葉の隙間に白い糸が見える。クリスマスローズの葉には深い切れ込みがあるが、その数片を綴り合わせた中に繭があるようだ。

まだ成虫になったばかりキバラケンモンなのだ。大作業を終えてお疲れにちがいない。
翌日、この個体がとまっていた葉を開いてみると繭の残骸があった。蚕のものに比べると繭の壁が薄く、使われている糸量が少ないけれど、この繭からもシルクみたいな繊維は作れるのかな。

他に確認できている繭をチェックしたが、今のところ動きはない。

シジミチョウの羽化
葉蘭の上に小さな蝶を発見。最初はセセリチョウの一種かと思ったのだが、まだ羽の伸びきっていないシジミチョウのようだ。

ルリシジミだと思われるが確信はない。
つぶらな黒い目、シマシマの触角、ゼブラかユキヒョウ柄のロングブーツがホワホワの真っ白い毛皮からにょきっと伸びている。
羽に体液を流入させる大切な作業中なので、邪魔にならないようにそっと撮影である。
4月21日追記、キバラケンモンの空っぽの繭
春になり、キバラケンモンの繭のついたゼラニウムの葉が枯れたため、折り取ってよく見ると、隙間があるようだ。

もしかすると成虫が脱出したあと?と繭を裂くと空っぽの蛹が出てきた。とっくの昔に羽化していたようだ。

上の方の画像にあった、外壁とエアコンのホース間の繭も、下の画像の通りに穴あきだ。

霜害で枯れ落ちたベゴニアの葉に包まれた繭を、ハンギングポットに入れておいたのだが、こちらもすでに空になっていた。

夜の間にひっそりと成虫になってみんな飛び立ってしまった。
ちょっと寂しい。