金網の隙間から猫小屋に入る小鳥たち

家の中でジョウビタキが死んでいた。ウッドデッキに設けた猫小屋に入ったところを狩られたらしい。亀甲金網で囲った猫小屋にどこから入ってくるんだろう?

顔なじみのジョウビタキ

我が家は被害にあったジョウビタキの縄張りに編入されていて、彼とは一月ばかり前からの付き合いだった。

美しい囀りの合間にカッ、カッと拍子の入る不思議な鳴き声が聞こえてきて、見上げた電線の上にいたのがこの小鳥。スズメよりもちょっと長めの尾羽を上下させてリズムを刻むように鳴いていた。

ある時、庭にいる私を掠めるようにパタパタと羽音が落ちてきて、何者かがナンテンの茂みに飛び込んだ。直後に頭上にバサリと聞こえた音を振り仰ぐと、ウッドデッキの屋根の端に羽を乱して着地した猛禽と視線が交錯。その距離70センチほど。

直後に飛び立ったその鳥の撮影は叶わなかったのだけど、鳥類の図鑑を見る限りノスリだと思う。あちらも驚いただろうが、こっちもびっくりした。

南天の茂みに隠れているらしき鳥は心臓バクバクしてるだろうとその場を離れ、10分ほどして茂みに近づくと、飛び出して近くの梅の枝にとまった。下画像がその時のもの。我が家を所有しているジョウビタキ君だ。

庭の梅の枝のジョウビタキ
難を逃れて梅の枝で一休み:20231117撮影

そんなこともあって、あの特徴的な囀りが聞こえると、ジョウビタキ君が頑張っているなと思って嬉しかったのだ。

犯猫は誰?

12月1日、床に何か落ちてる?と拾い上げようとして「何コレ〜〜〜!」と息を吸い込みながら叫んでしまった。一眼見てわかった。こと切れたジョウビタキ君である。

殺鳥犯はもちろん我が家の猫である。
事が起こったのは猫小屋に違いない。
見たところ羽は散らばっているが、食べられてはいない。
おそらく狩に並々ならぬ執念を見せるソックス、クロエのどちらかが犯猫。
ソックスは、捕らえた獲物を生きたまま人間に見せる嗜好がある。猫ドアを抜けて室内に持ち込み、人間に披露してから再び猫小屋に咥えだし、とどめを刺すのだ。
クロエは人目を避け、猫ドアからダッシュで奥の部屋へと獲物を運ぶ習性がある。
90%クロエだな・・・。

ごめんよジョウビタキ君。君をレモンの株元に埋葬するよ。君の囀りが聞けないのは寂しいよ。

ジョウビタキを埋葬
とても美しい小鳥:20231201撮影

スズメは2センチの隙間を抜ける?

猫小屋ではジョウビタキ君以前に、4羽のスズメがハンティングされた。でも、亀甲金網は小鳥が通れない網目サイズだし、今では桟の取りあいでできた切り欠きも塞いである。いったい、どこからジョウビタキ君は猫小屋に入ったんだ?

ミステリーである。床にある雨樋と床板との隙間?

ネット検索していたら、2センチの隙間があればスズメが入るという情報を見つけた。たったの2センチ!
猫小屋じゅうを探査したら・・・あるかもしれない。塞がねば!

今年も冬の庭にスズメたちがきているし、本日12月5日、なんとあの特徴的な囀りが庭に響いてきた。
縄張りの主を失ったこの界隈に、別のジョウビタキがやってきたみたいだ。

梅の枝にとまるスズメ3羽
冬の常連、スズメたち:20231125撮影