花が咲かないオオバコ

駐車場のコンクリートと花壇のブロックのわずかな隙間に、ツボミオオバコが生えていた。草丈30センチ。のびのびと立ち上がる花茎がチョコレート菓子のポッキーに似ているので、ポッキー草と呼んでいた。

我が家で砂漠地帯と呼んでいるカリカリに乾燥した場所にもツボミオオバコがあるが、水はないし踏まれるしという過酷な環境のためか、わずか十数センチにしか育たない。
なのでポッキーみたいに見えるのはこの一株だけだ。

花壇の縁とコンクリートの間から生えたツボミオオバコ
いい形だと思うのだ:20200417撮影

この株は、コンクリートに覆われた湿りのある地面に根を伸ばし、花壇の際という絶妙に人の邪魔にならない場所ですくすく生長。

ツボミオオバコは優しい印象

ツボミオオバコの花
花壇とコンクリートのすきまですくすく:20200418撮影

みっしり生えた白い産毛のためか、花茎が立ち上がるときにわずかに歪曲するためか、他種のオオバコより柔らかい感じがする。

ツボミオオバコの「ツボミ」は蕾から

ポッキー草の本当の名前であるツボミオオバコというのは、花が咲かずにいつまでも蕾のままに見えるからだとか。

上から見たツボミオオバコの長い花茎
ポッキー草と呼んでいた:20200511撮影

近所の畑にはちゃんと花が咲くオオバコがあるけれど、この庭にはツボミオオバコしかないようだ。

西日の中で撮影した下の画像に茶色いものがトゲトゲ見える。これが花らしい。

夕日の中のツボミオオバコの花茎
高さ30センチぐらい:20200428撮影

ポッキー草がドライフラワーになった

我が家のツボミオオバコは梅雨入り前に全て枯れてしまい、立ち枯れたポッキー草はシルエットだけ見ると別の植物みたいだ。

夕空にそびえるツボミオオバコ花茎のシルエット
違う植物みたいだ:20200522撮影

茶色く乾燥した花穂にはツブツブとタネが付いていて、揺らすと炒りごまみたいなタネがパラパラと地面に落下する。

ツボミオオバコの立ち枯れ
触れるとタネがパラパラ落ちる:20200615撮影

太陽が干し上げたこのポッキー草、少しだけ切り取って保存しておくつもりだ。