ハチドリ?いや、スズメガです。ホシホウジャクとヒメクロホウジャク
蜂のような羽音を立ててハチドリのようにホバリングしながら吸蜜するホウジャク2種が、アカネコの庭のあちこちでブンブンブン。ホシホウジャクとヒメクロホウジャクだ。どちらも日中、花の蜜を求めて飛びまわるのだ。
ホシホウジャクはルリマツリの周りでブンブンブン
よく、ルリマツリの蜜を吸っているところに遭遇する。
以前はホバリングしているところしか見かけなかったが、最近、止まっている姿を見せてくれるようになり、じっくり羽を眺めることができた。飛行中は撮影してもブレてしまうのだ。
下は、7月に飛来したホシホウジャク。
羽ばたいているときにはかろうじて淡いオレンジ色の差し色が判別できる。
秋、静止しているホシホウジャク
10月に入り、羽をたたんでいるホシホウジャク4匹に遭遇。
1匹目はやはりルリマツリの花にいた。
目が大きくて、丸めた口吻が黒いくちばしのように見えて、蛾というよりは鳥のようにも。
下は、ウッドデッキの桟に捕まっているホシホウジャク。
羽をたたんでいるときはオレンジ色の部分は全く見えないが、密に詰まったベルベットめいた鱗粉が描く文様が美しい。
ずんぐりぽっちゃり体型に、ちょんと前に揃えた短い前足、ピコッとあげたお尻、可愛いではないか。
下のホシホウジャクは成虫になって日が経っているのか、かなり鱗粉が散り落ちているようだ。
上の個体の1メートルほどの距離に、別の一匹が。
こちらはまだ鱗粉が揃っている。
ヒメクロホウジャクは大分の県鳥メジロを彷彿
ウッドデッキのゼラニウムの鉢植えにやってきたのはヒメクロホウジャク。こちらはメジロに似た渋い緑のスズメガだ。
こちらもホバリングの名手。
羽はまたしてもブレて写っていない。
連写したところ、丸めていた口吻を解く様子が確認できた。
ホウジャクの頭にはニョキッと棍棒のような触角が生えている。これがウサギの耳に似て、さらに愛らしさをプラスしているのかも。お尻はシャコの尻尾みたいだ。
ホシホウジャクとヒメクロホウジャクの幼虫が大好きなヘクソカズラ
双方のホウジャクが芋虫時代に好んで食べるのがヘクソカズラ(屁糞葛)。ツル性の植物で我が家では西の庭の柘植に巻き付くように繁茂していた。
7月には粉雪をまぶしたように密集して蕾をつけ、先っぽだけ開いた花の中央は赤色、もやもやと長い産毛が花芯を覆う。名の通り、触ると独特な匂いがあるが、見るぶんには可愛い花である。
幼虫の姿は確認していないが、上記のホウジャク達もこの群生を食べて育ったかもしれない。
野草たちと共存しているといろんな生き物と会えるのだ。