紫蘇とハゼランとヘクソカズラの猛威
あまりに暑いので庭の手入れをほとんどしなかったこの夏。もともとこの庭に自生する植物がワサッと茂って何もかもを飲み込む勢いだ。
引越して3年目ほどした夏、突然庭に芽吹き始めた紫蘇。以後夏になると毎年庭のかなりの面積を埋める。
背丈が1メートルほどにのびて花穂が見えてきた。
朝顔も奔放にツルを伸ばし、奥にあるマコニアコンフューサが飲み込まれつつある。葉蘭は冬でも夏でも小さな生物の隠れ場所だ。いつぞやはこの株元にヤマカガシが逃げこんで行った。
紫蘇は薬味にしたり、醤油漬けにしたりと何かと重宝している。もちろん虫たちもかじるが、人が食べるには十分な数の無傷の葉を残してくれれる。ありがたいことにハダニやアブラムシはほとんどいない。
時々、紫蘇の株もとを覗き込んでみる。茎に大食漢のクロメンガタスズメがいるかもしれない。薄暗がりの地面にはコカマキリを探す。オオカマキリの成虫は出現したが、今年はコカマキリを見ていない。
先日、紫蘇の葉の上に、色素薄めのナガコガネグモの成体が体を伸ばしていた。
接写しても逃げるそぶりなし。脱皮直後かもしれない。私が株間を移動して巣が壊れたのだと思う。
30分ほどして猫小屋から見るといなくなっていた。大丈夫かな?
紫蘇の海をかき分けると毎回数匹のツチイナゴが飛び出してくる。この時期は幼虫ばかり。越冬成虫は8月初旬に息絶えた。
赤紫蘇は鮮やかにコリウスに負けない観葉植物っぷり。紫蘇とコリウスの隙間はハゼランが埋める。
初めて植えたコリウス(ゴリラ)は紫蘇に先んじて花穂をつけた。咲かせると葉が色あせるという。でも咲きたいのだから咲かせよう。
引っ越し当初から自生するハゼラン。午後3時を過ぎるころ、星のような花が咲く。
種で増えるし、根は球根状。タフな植物だ。
あまりに多いので時折間引き、葉をちぎってお浸しにする。ぬめりがあって美味しい。
蝶もやってくる。今回はヤマトシジミ。貴重な蜜源なのだ。
ハゼランの背後に写っている明緑の葉は、ホウジャク(スズメガ)の幼虫たちに人気のヘクソカズラ。
朝顔とともに地を覆い、リンゴやレモンに巻きつき空へ伸び上がる。
そろそろツル植物をいくらか間引かねば。昆虫たちには悪いけれど。