地中も地上も過酷:それでも頑張るロシアンオリーブ

超大型台風襲来に備えて9月初旬にロシアンオリーブをバッサリと剪定した。その1ヶ月後の開花である。

下がほぼひと月前、台風が迫る中、大慌てでカットした主軸。癒合剤の塗布なしの切りっぱなしだだが、新芽を出してきた。

ロシアンオリーブの切り口
新芽が出てきた:20201010撮影

このロシアンオリーブはスリット鉢に植えられている。樹高が高くなると不安定になるので重量のあるテラコッタ鉢にすっぽり入れておいた。

スリット鉢には中央に穴がなく、テラコッタ鉢には中央に一つだけ穴が空いている。なので油断していた。
気付いた時にはスリットから抜け出した根でテラコッタの穴をさぐり当て、地面に逃走していたのだ。

テラコッタ鉢に水抜き穴を開ける

成長するにつれ根も太くなる。ついにテラコッタ鉢の水抜き穴を自ら塞いでしまい、雨が降るたびに水攻め状態。

で、鉢に穴を開けることにした。ドリルなど使わずに、金槌でひっぱたくのだ。

ロシアンオリーブの植木鉢に溜まった雨水
根が完全に植木鉢の穴を塞いだのだ:20200620撮影

尖ったくぎぬきの方でガツッと一発。頃合いの良い穴があき、水が吹き出した。

植木鉢の穴から吹き出る水
横に穴を開けるしかない:20200620撮影

地上部は季節外れの剪定で主軸をバッサリとカットされ、地中はわずか直径1.5センチほどの穴で地面と繋がっているという状態のロシアンオリーブなのである。

生命の危機を感じたか?季節外れの開花

花に気づいたのは10月9日。ロシアンオリーブの開花時期は春なので、一瞬目を疑った。木全体ではなく、ひと枝のみの開花だ。寒さにも乾燥にも暑さにも強く、とても丈夫なロシアンオリーブだが、さすがにこのコンディションはヤバイと感じて子孫を残すべく花をつけたか。

10月狂い咲きのロシアンオリーブの花
ちらほらと花が咲いた:20201009撮影

ということで、現在、赤く色づき始めた果実と、黄色い花が同居する不思議な光景となった。

秋の花を堪能するツチイナゴ

この思わぬ開花を喜んでいる生き物がもう一種。
一週間ほどこの木に常駐しているツチイナゴ3匹だ。甘くなった果実と柔らかな花、二つの味を享受している。下はモグモグ中のツチイナゴ。花を抱えて幸せそうだ。

ロシアンオリーブの花を食べるツチイナゴ
季節外れの花を堪能中だ:20201010撮影

零れ種のロシアオリーブ自生苗を鉢栽培中

敷石の隙間に落ちた去年の果実から、ロシアンオリーブが発芽した。4月には30センチほどの樹高。

敷石の間から発芽したロシアンオリーブの苗
30センチ足らずの苗:20200420撮影

夏の間に樹高は1.2メートルほどに成長。庭に2本のロシアンオリーブは多すぎるので、鉢上げすることにした。

敷石を剥がして掘り出そうとしたところ、もう一本小さな苗があった。

零れ種で発芽したロシアンオリーブ
敷石の間から2本発芽:20200919撮影

小さな苗はそのままスリット鉢に植え込み、大きな苗は、樹高を50センチにカットしてこちらもスリット鉢に植えて様子を見ている。
(左にあるのは葉蘭。おそらく「星雲」という品種だ。)

零れ種で生えたロシアンボリーブを鉢植えに
今度は逃さないように注意:20200919撮影

大きい方は株立ちなので、こんもり丸い樹形を目指すつもりでいる。