地中も地上も過酷:それでも頑張るロシアンオリーブ
超大型台風襲来に備えて9月初旬にロシアンオリーブをバッサリと剪定した。その1ヶ月後の開花である。
下がほぼひと月前、台風が迫る中、大慌てでカットした主軸。癒合剤の塗布なしの切りっぱなしだだが、新芽を出してきた。
このロシアンオリーブはスリット鉢に植えられている。樹高が高くなると不安定になるので重量のあるテラコッタ鉢にすっぽり入れておいた。
スリット鉢には中央に穴がなく、テラコッタ鉢には中央に一つだけ穴が空いている。なので油断していた。
気付いた時にはスリットから抜け出した根でテラコッタの穴をさぐり当て、地面に逃走していたのだ。
テラコッタ鉢に水抜き穴を開ける
成長するにつれ根も太くなる。ついにテラコッタ鉢の水抜き穴を自ら塞いでしまい、雨が降るたびに水攻め状態。
で、鉢に穴を開けることにした。ドリルなど使わずに、金槌でひっぱたくのだ。
尖ったくぎぬきの方でガツッと一発。頃合いの良い穴があき、水が吹き出した。
地上部は季節外れの剪定で主軸をバッサリとカットされ、地中はわずか直径1.5センチほどの穴で地面と繋がっているという状態のロシアンオリーブなのである。
生命の危機を感じたか?季節外れの開花
花に気づいたのは10月9日。ロシアンオリーブの開花時期は春なので、一瞬目を疑った。木全体ではなく、ひと枝のみの開花だ。寒さにも乾燥にも暑さにも強く、とても丈夫なロシアンオリーブだが、さすがにこのコンディションはヤバイと感じて子孫を残すべく花をつけたか。
ということで、現在、赤く色づき始めた果実と、黄色い花が同居する不思議な光景となった。
秋の花を堪能するツチイナゴ
この思わぬ開花を喜んでいる生き物がもう一種。
一週間ほどこの木に常駐しているツチイナゴ3匹だ。甘くなった果実と柔らかな花、二つの味を享受している。下はモグモグ中のツチイナゴ。花を抱えて幸せそうだ。
零れ種のロシアオリーブ自生苗を鉢栽培中
敷石の隙間に落ちた去年の果実から、ロシアンオリーブが発芽した。4月には30センチほどの樹高。
夏の間に樹高は1.2メートルほどに成長。庭に2本のロシアンオリーブは多すぎるので、鉢上げすることにした。
敷石を剥がして掘り出そうとしたところ、もう一本小さな苗があった。
小さな苗はそのままスリット鉢に植え込み、大きな苗は、樹高を50センチにカットしてこちらもスリット鉢に植えて様子を見ている。
(左にあるのは葉蘭。おそらく「星雲」という品種だ。)
大きい方は株立ちなので、こんもり丸い樹形を目指すつもりでいる。