いきものたちが一斉に目覚める春。
植物が伸びやかに成長する変化の速さにいつも驚かされている。
葉っぱも緑一色ではなく、真っ赤だったりして、色彩の鮮やかさは花の色にも負けていない。

バラの新芽は春の紅葉

バラの新芽は赤みがかっているものが多い。

下は、ピンク色の花をつけるクイーンエリザベス。艶やかな赤色の柔らかな新芽。

バラ、クイーンエリザベスの新芽の鮮やかな赤
クイーンエリザベスの新芽は鮮やかな赤:20200330撮影

濃いオレンジ色の花のレディ・エマ・ハミルトン。濃いエンジ色一色の新芽が出て、葉が開くにつれ、一気に緑色が浮かび上がってくる。その移ろいの瞬間だ。

レディ・エマ・ハミルトンの赤みがかった新葉
日に日に緑色に変化:20200330撮影

真紅の花をつけるミスタ・リンカーンはくすんだえんじ色。このバラの葉もいずれ緑となるが、その変化は他のバラに比べると、とてもゆっくりだ。

ミスター・リンカーンのえんじ色の新葉
柔らかな赤い新葉:20200330撮影

新芽の時から緑色のバラもあって、例えばイングリッシュローズのウインドフラワー。花はピンク色だけれど葉っぱは最初から緑。フラワーカーペットローズのゴールド(花色は黄)も緑の新芽を付けている。

ジャーマンアイリスのグリーンスクリーン

3月に入ってずんずんと葉を伸ばし始めたジャーマンアイリス。朝日の中、交差した葉の影が緑のグラデーションを作る。同じ場所に自生しているトキワツユクサもニョキっと顔を出した。

陽に透けるジャーマンアイリスの葉
ちょこっと顔を出しているのはトキワツユクサ:20200324撮影

アカンサスモリス・タスマニアエンジェル

冬の間もツヤツヤした葉を保っていたアカンサスモリス。春が来て葉を増やす勢いが増した。斑入りの品種だが、展開し始めの小さな葉の斑は若干黄色がかっている。葉の成長とともに真っ白くなり、濃い緑とのコントラストが際立ってくる。

アカンサスモリス・タスマニアンエンジェルとカタバミの葉
気ままに繁茂中:20200330撮影

赤銅色だったスイバの葉もすっかり緑色に変化。花穂を立ち上げ始めた。この庭で、スイバは観葉植物の扱いだ。

スイバの巨大ロゼット
スイバも観葉植物として:20200330撮影

隙間に生きるオオジシバリ

花壇の縁とコンクリートの隙間に繁茂するオオジシバリ。いわゆる雑草だ。柔らかな葉が作る動きを楽しんでいる。もうすぐ花をつけそうだ。

春のオオジシバリの葉のみずみずしい緑
踊るように軽くカールした葉の賑やかさ:20200331

花はなくとも葉っぱを愛でて楽しむ毎日なのである。