虫食い跡:バラに添えられたアクセント
寒空の中、おそらく今年最後のヒメクダマキモドキが日向ぼっこをしていた。今咲いている地植えのバラの花には彼ら昆虫たちが食べた穴がちらほら。かけた花びらは瑕疵かもしれないが、予定調和のバラの美しさに添えられたアクセントのようにも思えるのだ。
今年最後?晩秋のヒメクダマキモドキ
朝の冷え込みの中、差し始めたばかりの朝日を浴びながらじっとしているクダマキモドキを見つけた。両後ろ足を揃えて伸ばし、近接撮影にも動きはないが、観察しているとまだ存命である。近くではアブラムシが若葉に食らいついている。

バラの花に顔を突っ込んでいるバッタをよく見るが、この庭では駆除することなくそのままにしている。

コガネムシも放任だ。幼虫にだけは鉢植えのバラの根を食べ尽くされた経験から注意しているが、それは鉢植えだけのこと。地植えの植物については幼虫を気にかけたことはない。

上の画像のように雑多な植物が肩寄せ合って生えている。おそらく土中は根が混じり合っていると推測、単一の植物の根を食べ尽くすことはないと思うのだ。
虫食いバラの楽しみ
よって、下の画像のように開花前の蕾をかじられてしまうことも多々。けれど、このくらいのかじり跡ならばカットせず、花開く力のあるものには咲いてもらっている。

下がクダマキモドキがかじった蕾が開花したもの。

この白薔薇の場合、かじられた穴の周囲が縁取りのように赤く彩られ、花びらの元の重なりが花開いた後にも見て取れる。傷は傷なのだが、この一輪を特別なものにするアクセントだ。
下は、また別の虫食いバラ。わずかなかじり穴が見える。

下は、ほんの小さな蕾の頃に先っぽをかじられたレディ・エマ・ハミルトン。小さなぽっちりとした穴がほとんどすべての花弁にポツポツと。
この傷ゆえに忘れられない一輪となった。

太陽と雲と風と雨と、おそらく100種超えの野草を含めた植物と、おそらく100種超えの動物(昆虫・爬虫類・鳥類・etc.)たちとが共存する庭のバラなのである。
