黒猫クロエは動物番組に目がない。彼女の定位置はテレビの真ん前。じっくり鑑賞派のみかんと違い、クロエのテレビ鑑賞はバーチャルハンティング。チラリとでもクロエごころをくすぐる生き物が目に入ると、ついつい画面に飛びついてしまうのだ。
テレビの真正面がクロエの定位置
ある朝、気がつくとクロエがいつものポジションに。このテレビ鑑賞特等席はみかんのお気に入りの場所でもあり、早い者勝ちなのだ。

テレビから少し距離を取り、画面の隅々にまで目を光らせるクロエである。
獲物を発見!画面に張り付く
この日、オタマジャクシが映った途端、クロエがテレビ台に飛び移った。獲物を発見するとかぶりつきの位置にポジション変えするのだ。

けれどもおたまじゃくしがどこかに入ってしまい、困ったように人間に向かってニャーと一声。
クロエ、残念だけど、これは猫向けの番組じゃないんだよ。

画面を俯瞰するためテレビ正面に戻る
獲物が逃げてしまったと判断すると、クロエは再び定位置に戻ってくる。
けれどこの日はまたすぐに、今度はネズミが画面に映った。

すかさず画面に飛びつくが、すでに画面が切り替わった後。でも念のためにテレビの裏もくまなくチェックするクロエである。

逃げるのが早すぎるとでも言いたいのか、再び人間に意見である。

すると、背後に鳥がやってきた。今度はクロエもじっくり狙えそうだ。

この鳥が画面から消えて、再び鑑賞ポジションに戻ったクロエ。今度は奥から電車が走ってきた。

なんだか不思議そうにこちらを振り向く。

うん、電車は獲物にはならないよ。
納得したのか再び画面の監視に戻った。

これがクロエのテレビ鑑賞スタイルなのである。