夕方8時、キコ怒る!

最初はウッドデッキによその猫が来たのだと思った。

キコが猫ドア越しに外を見つめてうなり始めたのだ。縄張りを守る気満々のキコに「偉いぞキコ、頑張れキコ!」と声援を送りつつ、ライトで外を確認すると、そこにいるのは外ケージの中で固まっている長男ソックスだった。

エド・みかんも緊急出動

聞きなれぬ甲高い唸りに人間も含めた我が家の全員が振り向くと、猫ドアを透かして暗闇を睨みつけているキコの背中。
いつもはB群と距離を置いているA群:先住猫らも緊急事態と猫ドア周辺に集結。

下は駆けつけたエド。写っていないがみかんもそばにいる。(全く関係ないがキコの後ろにある空袋は、今日届いたけん玉の空袋である。けん玉で遊ぶことは足腰強化と脳の活性化に繋がるらしい。)

2匹のキジ白猫
猫ドアの外に向かって唸るキコと何事かと様子を見にきたエド:20190212撮影

騒ぎを沈静化すべく、ライトを持って人間も家の外に出動。ぐるりと庭を回るが、よその猫の姿はなし。
外ケージにはソックスが一匹。

キコに報告しなだめる

室内に戻り、尻尾をブワッと膨らませたキコに、「敵は去った、よくやった」と褒めまくりつつ(気が立っているキコに触るのは初めてなのでちょっとビビりつつ)ナデナデ。
キコがちょっと落ち着き、猫ドアから離れたところで先住猫も非常体制を解除。これで一件落着のはずだった。

再度、キコ唸る

ところが数分後、キコが再度猫ドアに戻り外に向かってうなり始めた。
ライトを外に向けてチェックするも、見える範囲に猫の影はない。

キコと並んで四つん這いになって猫ドアを覗くとそこにはソックスの顔。
「もしや・・・」である。

キコ、茶々をひっぱたく

立ち上がり「ソックスに唸ってるかも」と家人に懸念を伝えている時、突然である。
猫ドアから1.5メートルほど離れたクッションに座っていたお茶々にキコがうなり声とともに飛びかかったのだ。

茶々は超速(猫の全速力は超速としか言いようがない)で逃走。それを目撃したクロエもパニック走りでいくつかの小物を蹴り飛ばしながら廊下へダッシュ。

キコは2匹を居間からから追い出したところで追跡をやめ、こちらに戻って来た。尻尾はまたフワフワの棍棒状態である。

ソックスはと見ると、猫ドアの向こうで目を見開いたまま硬直している。
そしてキコは再び猫ドアの前に戻ったのだ。

避難中の茶々とクロエ

一番怖い思いをしたであろう茶々は、猫部屋のケージの自分の寝床にうずくまっていた。興奮していたらしく覗き込むと久しぶりの連発シャーを聞かせてくれた。

下は事件から1.5時間後の茶々(ソックスが戻って来て少し安心しておネムになった頃)

ケージの中でクッションにうずくまるキジ猫
茶々はケージの中に避難:20190212撮影

パニックを起こしたクロエは寝室のエアコンの上(ここに登るのは初めてである)に。

とにかく高くて安全な場所を選んだのだろう。どこに行ったかと探していて襲撃事件から1時間後に発見。このあと1時間、ここで頑張った。

エアコンの上の黒猫
クロエは寝室のエアコンの上に避難:20190212撮影

ソックスを運び入れる

次はソックスの救助である。
事件から30分ほどしてキコは猫ドアから離れたのだが、ソックスが入る気配がない。
仕方なくウッドデッキ側からソックスを室内に運び入れたのだが、怯えたソックス、キコの姿を見るなり再び猫ドアを抜けて外檻に戻ってしまった。

キコは猫ドアの前からは移動したものの、猫ドアに近いお茶々が寝ていたクッションを陣取ったまま猫ドア方向を注視。
ソックスは外ケージの最上段にうずくまったままという状況でさらに30分ほど経過。

そろそろ両者落ち着いたはずと、ソックスをもう一度救助に向かった。今度はそのまま抱っこして猫部屋にエスコート、彼は尻尾を下げてケージの裏に走りこんだ。

下は猫部屋に戻って少しおちつたソックス。ナデナデするもいつものグルグルはなし。視線は一点を注視。

ケージの中でクッションに座るハチワレ猫
ソックス呆然・・・:20190212撮影

キコを居間から出ないようにして、猫部屋と寝室を開け放っておいたところ、兄弟の気配を感じたのかクロエも猫部屋に無事帰還。今夜は夜食をセットして、子猫〜ズだけで寝かせることにした。

キコ、一人で寝る

さて、母猫キコである。

夜、居間に1匹だけ取り残されるとニャーニャーシャーシャーと狼狽えるのが常だったのだが・・・。
堂々と一人寝である。

クッションに丸まって寝ている猫の背中
今夜からは居間で寝ることにしたらしい:20190213撮影

よく考えると、子猫たちも生後8ヶ月、成猫並みのサイズに成長した。ようやく子離れ、親離れの時が来たのかも。
もしかして、外ケージに出てかつての自分の縄張りを見たことで、母猫ではないキコが戻って来たのかもしれない。