どこかで赤ちゃんが泣いてる!とソワソワ
普段、テレビに興味がないキコである。ところがこの日は違った。赤ちゃん猫が助けを求めるミイミイ声に平静ではいられなかったのだ。
テレビの中で、赤ちゃん猫がミイミイミイ
「世界ネコ歩き」が放映されていて、生後数日目の赤ちゃん猫が段ボールの段差を乗り越えるチャレンジ中、ミイミイ泣き続けていた。するとテレビの近くで眠っていたキコが緊急出動である。
赤ちゃん猫のSOS、キコ母さん出動!
他の猫がテレビに反応することはあるが、いつもは何が放映されていても無関心のキコ。
この時はダッシュしてテレビの前に、そして耳をそば立てて赤ちゃん猫の居場所を探索し始めた。人間たちも、普段と違うキコの振る舞いに「おおおっ?」とびっくり。
キコは映像ではなく、声のみに反応している様子。スピーカーのある場所や、テレビの裏をチェックしたりと慌ただしく動き回る。
キコがテレビの周囲をウロウロしているうちに、画面の赤ちゃん猫のダンボール段差トライアルは成功、無事母猫のところに辿り着いた。
赤ちゃん猫からのSOS信号が途絶えると、再びもとの昼寝場所へ戻ったキコである。
今度はジイっとテレビ画面を凝視。何を考えているんだろう。
3歳猫の茶々の乳吸い継続中
この日の夜、恒例の茶々(3歳♀)のチュパチュパが始まった。キコの3匹の子供たち、ソックス、クロエ、茶々のうち乳吸いをするのは茶々だけである。キコは時々は鬱陶しがって叱り付けるが、大抵は受け入れている。もちろん、ミルクは出ていない。
母子が一緒にいると、子猫気分、母猫気分が継続するのだろうか。赤ちゃん猫の声にいてもたってもいられないキコである。
キコは、本当に大した母猫だったのだ
2018年に家猫修行を始めたキコは人馴れ度ゼロの野良猫で、母子ともに捕獲された後、一度脱走した。
けれど家の中で泣き叫ぶ子猫たちのために意を決して、再び家の中に入ってきた。我が家では今でも、すごいぞキコと語り草となっているエピソードだ。
そろそろ母猫業を脱してもいいんだよと語りかけてみる。でも、もしかしてキコはいつまでも3匹を子猫扱いしていたいのかな。ご飯の入ったお椀に子供たちが横から顔を突っ込んできても、許してしまうキコである。
これは野良猫が慣れていく過程の記録なのである。 母猫再捕獲作戦 6月24日に保護した野良親子。数日ケージで過ごした後、28日に母猫の避妊手術と子猫健康診断のため、それぞれをキャリングケージに入れることにした。 ソフトケー …