クイーンエリザベスは花持ちの良い初心者向けのバラ

3年前、このバラの説明文に必ずと言っていいほど現れる「育てやすい、剛健、初心者向け」というフレーズにつられて手に入れた。
健康的なピンク一色のバラだけど、花が開ききると花弁に色の濃淡が現れる。それは花弁が傷み始めた兆しなのかもしれないけれど・・・。

咲き始めは色むらのないピンク一色

今年、4月から5月初旬にかけて、庭全体のバラがバラクキバチの被害を受けた。このバラも最初に出てきた蕾のほとんどをカットすることになり、幸運な数輪が花咲いた。

ピンクのバラ、クイーンエリザベス(Queen Elizabeth)
満開時は輝くようなピンク色:20190504撮影

雨の中でも上を向いて咲く。

硬い茎の上にしっかりした質の丸みのある花弁を持つ花は、雨の中でも上を向いて咲く。少々の風もへっちゃらだ。

緑を背景にしたピンクのバラ、クイーンエリザベス(Queen Elizabeth)
緑にピンク色が映える:20190528撮影

開き終わりは平咲き

完全に開ききると平咲になり、中央に花粉たっぷりの花芯が表出。このバラの中心で花虻(ハナアブ)が熱心に花粉集めをしているところに頻繁に出くわす。

ピンクのバラ、クイーンエリザベス(Queen Elizabeth)で花粉を集める花虻
花粉を集めている花虻:20190529撮影

上の花虻は、気ぜわしく転げ回るようにして足に大きな花粉団子を作っていた。
幸せな光景だ。

房咲きのバラ

一つの枝にいくつもの蕾をつけるクイーンエリザベス。この庭では蕾を摘まずに全てを咲かせている。
下の画像は、蕾・満開・散り始めと、異なる咲き具合のひと枝。

雨に濡れた房咲きのピンクのバラ、クイーンエリザベス(Queen Elizabeth)
クイーンエリザベスは房咲き:20190604撮影

花の傷みの美しさ

花が咲いて数日、花弁に色の濃淡が出てふんわりとした柔らかさが漂う。違うバラのようだ。

ピンクの花弁の濃淡が美しいバラ、クイーンエリザベス(Queen Elizabeth)
ピンク色の花弁に濃淡が差してくる:20190601撮影

雨に打たれると、それに透明感が加わる。
雨の日ならではのこの表情。

雨に打たれたバラ、クイーンエリザベス(Queen Elizabeth)
雨の中のクイーンエリザベス:20190602撮影

そして花の傷みが臨界点に達すると、花弁がしっかりしているぶん、その自重でハラハラと散り落ちていくのだ。

散り落ちようとしているバラ、クイーンエリザベス(Queen Elizabeth)
最後はハラハラと花弁を散らす:20190603撮影

株や、次の花のために花ガラを早く摘んだ方が良いのだけど、散り落ちる瞬間もこの花の姿の一つ、そっと眺めていたいのだ。

肥料は年1回、雑草だらけの庭で

ここは雑草だらけの庭だ。
土が見えているところは寒肥を入れた跡。(地植えのバラには年に1回しか施肥をしていない。追肥なしだ。)
ほぼ1日中陽の当たる場所にこの株がある。

今年の新芽の展開は2月中旬から。

新芽が芽吹いた3年目のバラ(クイーンエリザベス)
2019年のクイーンエリザベスの目覚め:20190223撮影

暖かくなるにつれ、赤味がかった柔らかな若葉を展開。

新しい葉を展開するバラ、クイーンエリザベス((Queen Elizabeth)
赤みを帯びた新しい葉を展開中:20190326撮影

無農薬、時々、気まぐれに米ぬかを撒いたりしている。
バラクキバチの被害は枝ごと切り取り、バラゾウムシは手で駆除している。
アブラムシの発生はなし、捕食されていると思われる。

去年、うどんこ病の発生はなし。黒星病はちらほらだった。