ヒメクロオトシブミとヨツボシクサカゲロウ
5月6月になると毎年見られるオトシブミの卵は葉っぱを丸めて円筒状にしたもの。地面に転がっている。今年は窓ガラスにクサカゲロウの卵も見つけた。
ヒメクロオトシブミの几帳面な仕事ぶり
キッチリ丁寧に巻かれた葉の中には卵。オトシブミという昆虫のゆりかごだ。ヘンテコな名前だが、この円筒状の形が和紙を丸めて文通していた頃の手紙(文=ふみ)に形が似ているから「オトシブミ」なのだそうだ。
下画像はロシアンオリーブの葉を巻いたもの。孵化した幼虫は葉を食べて育つ。
ロシアンオリーブの枝にはいくつも落ちる前の揺籠が作られていて、今は中央の葉脈でくっついているが、乾燥が進むと落下する。
せっせとゆりかごを作るのはメス。大抵そばにオスもいる。我が家の常連はヒメクロオトシブミ。
体は艶々した黒、足は暗いオレンジ色。足が黒い個体もいるらしいが、見たことがない。
ヒメクロオトシブミはバラの葉もよく使う。特に柔らかい若葉がお気に入りだ。ロシアンオリーブのハリのある硬い葉よりは巻きやすい素材。下はバラの葉で団子になっている3匹。1匹のメスに2匹のオス。メスを巡っての争いの真っ最中。
優曇華の花はクサカゲロウの卵
ガラス磨きをしようとして気がついた。優曇華(うどんげ)の花と呼ばれるクサカゲロウの卵だ。孵化するまでは掃除できない。幼虫はアブラムシを食べる。庭にアブラムシの大群がいる梅の木があるのになぜ窓ガラスに?カーテンから漏れた光に吸い寄せられのかな。
孵化をまだかまだかと待っていたけれど、変化なし。
産卵から孵化するまで1週間もかからないらしい。すでに孵化した後だったということか。
羽が美しいヨツボシクサカゲロウ
卵を見つけるより前、ウッドデッキに誘引している葡萄で成虫を撮影していた。
翅脈がレース細工のようだ。
顔のアップを見ると右顔面に2つの黒紋。左側にも2つあるはずで、計4つの紋。ヨツボシクサカゲロウだ。
雌雄は不明。ビー玉がはめ込まれたような眼が輝く。クサカゲロウの幼虫はアブラムシやハダニやらを食べまくる大食漢とか。この庭の常連昆虫になってくれないだろうか。