おそらく我が家生まれのコガネグモ

昨年我が家の玄関ポーチにコガネグモが産卵した。その子供と思われる小さな小さな蜘蛛がウッドデッキで年越しをした。

コガネグモの卵嚢を開けてみる

年末の大掃除まで大事に置いていた蜘蛛の卵を壁から落として中を覗いてみた。

卵嚢はホウキの先で軽く払ったぐらいでは落ちない。いく本もの糸で壁に止めつけられ親蜘蛛の巣よりもはるかに頑丈だ。台風にびくともしないはずだ。

平べったい卵嚢の外周をハサミで切り取るとパカっと開いた。中は中空。

写真の上方にあるのが8月13日に孵化した卵。脱ぎ捨てられた殻がほとんど。
もう一つの9月22日に孵化した卵の中には生きられなかった子グモが随分と乾いて残っている。

コガネグモの卵嚢を切り開いてみた
孵化成功率に違いがある様子:20221226撮影

同じ親グモの卵。かなり孵化率に差があるけれど2個目の卵からもたくさんの子グモが生まれた。

子グモたちは卵嚢から出てから数日、群がって卵にとどまり、それから散っていった。

コガネグモの幼生を確認

再びコガネグモに遭遇したのは11月初旬。最初に見つけた子グモは東の庭の紫蘇の枯れ枝にいた。この写真を撮った時には確か足を含めても5ミリなかった気がする。それでも砂つぶみたいだった孵化直後よりかなりのサイズアップ。

11月のコガネグモの幼体:Argiope amoena
紫蘇の枯れ枝に営巣中:20221102撮影

同時に西の庭のグレビレアの葉先でもう1匹発見。こちらは卵嚢から3メートルほどの場所。

グレビレアの葉上のコガネグモの赤ちゃん
グレビレアの葉先にて:20221101撮影

けれど、数日後には双方とも見失ってしまった。

ウッドデッキに常駐のコガネグモ幼体

それからしばらくして建物南側のウッドデッキに張った葡萄誘引用のワイヤーにコガネグモを発見。
この時、巣に白く斜めに走る隠れ帯で気がついた。

まず、背中側。まだグレーバージョンだけど、お尻の模様が素敵だ。

隠れ帯のある巣にいるコガネグモの幼体:Argiope amoena
ウッドデッキのワイヤーの間に営巣:20221118撮影

お腹側から見ると、こちらは成体のお腹と同じような雰囲気。

お腹側からみたコガネグモの幼体:Argiope amoena
お腹の雰囲気は成体と変わらないみたいだ。:20221122撮影

実はコガネグモの幼体の写真資料を見つけられなくて若干の不安を持っていた。でもお腹がお母さんグモとそっくりだし、コガネグモで間違いなさそうだ。

青空とコガネグモの幼生
ポカポカ日和のコガネグモ:20221122撮影

冬を耐えるコガネグモ

ここは建物の南側で、天気の良い日中はとても暖かいのだけど、風は遮るものがなく吹き抜ける。そんな時には巣から離れてワイヤーにつかまっていたりする。風で壊されるのか巣がなくなっていることもしばしば。

ワイヤーにしがみ付いて風をやり過ごす幼体のコガネグモ :Argiope amoena
巣は壊れてしまった:20221218撮影

下画像ではワイヤーに巻きついたままに干からびた葡萄のツルを足がかりにして耐えている。

ワイヤーにしがみつく幼体のコガネグモ:Argiope amoena
干からびた葡萄のツルを足がかりにしている:20221216撮影

ウッドデッキの柱の風下側にピッタリと貼り付いていることも多い。

コガネグモ幼体:Argiope amoena
風下側に張り付いている:20221225撮影

この季節、獲物が十分にあるとは思えないが、少しづつ確実に大きくなって見つけるのが楽になってきた。

ウッドデッキの柱に張り付いているコガネグモの幼体:Argiope amoena
時にはウッドデッキの柱に張り付く:20221226撮影

そして無事、年を越しました

場所を特定できている庭の生き物はこのコガネグモだけなのでほぼ日参していたら、初めて食事をしているところに遭遇した。何を食べているんだろう。

小さな獲物を食べているコガネグモ幼体:Argiope amoena
何かを食べている:20230114撮影

雌雄はわからない。もう少し成長したらわかるかな?でも大きくなったら天敵に見つかってしまうかもしれない。

このウッドデッキは雀のお宿になっているんだ。