6月のツチイナゴ、燻銀の魅惑
6月は越冬した成虫ツチイナゴが寿命を迎える時期。
老熟のツチイナゴは体色の黒茶が冴える独特な美しさを見せる。
老熟のツチイナゴ
下画像は6月初旬のメスのツチイナゴ。
この時期の成虫ツチイナゴは黒味が冴えるキリリとした印象。

若いツチイナゴには複眼に縦縞あり
下画像は昨年秋の若いツチイナゴ。このバッタも特徴的な複眼の縦縞がしっかり見える。濃い茶色の部分もそれなりにあるけれど上画像のものほど黒々とした感じじゃない。

こちらも昨年10月に撮影したもの。かなり淡い色彩だ。羽化を終えて日が浅かったのかもしれない。

冬を迎える頃のツチイナゴは全体が茶色っぽい。

冬真っ只中、1月に日光浴していたツチイナゴの目から縞模様が消えかかっている。

3月、春を迎えたツチイナゴの目にはもう縞模様はないみたいだ。

でも、この頃の目にはまだ若干明るさがあるし、体表の色は全体に薄く茶色のフィルターがかかった感じ。

5月に外壁に張り付いていたツチイナゴはどうだろう。少し黒っぽくなってきたかな。

この5月中旬あたりから、明暗のコントラストが際立つツチイナゴがだんだん増えてくる。

色の淡かった部分はさらに明るく、濃かった部分はさらに暗く変化したみたいだ。

栗色のシマシマだった複眼は黒茶一色になって、ちょっと凄みも出てきた。

6月に始まるツチイナゴの世代交代
6月下旬、庭のドクダミの葉にツチイナゴが横たわっているのを見つけて、少し離れた場所から撮影。体を支える力はもうないようだった。

力強い飛翔をする個体もまだいるけれど、老熟した美しいツチイナゴたちはこの頃から少しづつ姿を消していく。
そして、同時に小さなツチイナゴたちが現れる。

ツチイナゴは、年間を通じてこの庭の常連なのだ。


