飼うべきか、手放すべきか。それが問題だ。
悪魔的に可愛い子猫だったヒロユキである。そんな風に思うのは2018年に子猫だったソックス、クロエ、茶々をほとんど抱っこできなかった反動かな?筋金入りの野良母さんキコにしっかり幼年教育を受けた、「シャーシャー」言いまくりのチビ野良だったのだ。
7匹猫でもいいか。いや、いかんだろ。と悶々
拾った子猫を動物病院に連れて行くと受付でまず訊ねられるのが「飼いますか」という質問。その時「そうなるでしょう」と答えた。受付の書類に猫の名前を書く欄があり、ヒロユキと書いた。
7月8日に里親希望の話をいただいた。それから迷いが始まった。
我が家には6匹の先住猫がいるのだ
カテゴリ「野良猫から家猫へ」を読んでもらえれば、経緯は書いてあるが、もともと6匹まで増やすつもりはなかった。すでにキャパはオーバーなのである。
飼育空間的、経済的なこともあるが、今からヒロユキを育てるにはどうしても時間的なリミットも考えてしまうのだ。
子猫時代のソックス、茶々、クロエは、すぐに里子に行くには問題があった。でも、ヒロユキには今、すでに里親希望者がいる。
非常時のことを考える。7匹を守りきれるか?
引っ越し前の家は、災害指定区域にあった。もしもの時には、家族と猫ともに逃げる必要がある。その時の猫は3匹。それぞれにキャリーバッグを用意していた。
2015年に新しい住居を探す時、ハザードマップに災害指定がないことも要件に入れた。2016年に引っ越しててきたこの家は、災害指定区域ではない。基本的に猫共々家にとどまって難をしのぐ作戦だ。
それでも地震や台風の強風は免れることはできないし、昨今の異常気象を見ると、災害指定区域でなくても安心はできない。
1匹猫が増えれば、災害時の心配事も増えるのだ。
先住猫との相性への不安
今のところ、ヒロユキが来てからみかんとキコがものすごく不機嫌。そしてどの猫も、(しっぽのないみかん以外は)尻尾を下にして、そーっとそーっと歩いている。おまけに6匹のうちの1匹がゲリピーになった。
成猫になった時のヒロユキとの関係はどうなるだろう。A群、B群、そして1匹だけのC群ができるのだろうか。若い雄猫同士のソックスとヒロユキに上下関係がもしできたら、ソックスが逃げ回る方になりそうな予感もひしひし。
でも、もしかしたら全て杞憂に終わり、すんなりうまくいくかもと、希望的な妄想をしたり。とにかく頭の中が忙しいのである。
本当はもう少しヒロユキの成長を待って、6匹とうまく行くかを確認したい気持ちはある。けれど、あと一週間でも手元に置くと、里子には出せなくなるだろうと予測はついた。それに、手放すなら一番可愛い時は里親さんのもとで過ごすべきだとも。
先住猫ファースト。掛けはできないと思ったのだ。
でも、もらわれ先は、ご近所さん
ヒロユキは里子に行って、ヒロユキではなくなった。新しい名前はまだ聞いていない。多分今頃、人たらしぶりを十二分に発揮して、里親さんをメロメロにしていることだろう。
ヒロユキはその家の2匹目の猫だ。先住猫がいる。去勢手術やワクチンのこともよく知っている猫慣れした里親さんだ。今度どんな風に暮らしているかちょっと聞いてみるつもりだ。
ああでも、先住猫とうまくいかなかったら、帰っておいでヒロユキ。
7月16日追記:その後のヒロユキ情報
さて、里親さんから、ヒロユキ情報をゲットである。
初日から「食べて遊んで食べて寝る」という、自分のペースで暮らしているらしい。自分のご飯をペロリとたいらげ、先住猫のお椀に顔を突っ込む食いしん坊ぶりも健在だ。
送り出して数日は写真を見るのが辛かったが、今はヒロユキの相変わらずの豆台風ぶりを想像して笑えるようになった。
里子に出して良かった。