ノウゼンカズラの枝にて褐色型のクロメンガタスズメの幼虫を発見
夏の庭を快活に彩ってくれたノウゼンカズラの最後の花が終わり、葉が落ちた後の茶色い鞭のような枝を撮影中、白と黒が入り混じった10センチ越えの芋虫に遭遇!スズメガの一種、クロメンガタスズメの幼虫だ。
(閲覧注意)大きな芋虫の画像あり。苦手な方はご注意を!
9月中旬まで頑張って咲いたノウゼンカズラ
朝から晩まで日当たりの良い乾燥がちの庭で、無肥料かつ無造作な剪定(枝の向きを変えようとしてボキッと折ってしまうことも多々)に耐えて花を咲かせ続けてくれたノウゼンカズラ。
ノウゼンカズラの急激な落葉
急に涼しさが増したこの一週間の間に、葉っぱがほとんど落ちてしまった。緑色だった新枝も徐々に飴色の滑らかな鞭のように変化。
枝の質感を画像に収めるべく接写を試みていたところ、手にしていた枝に巨大芋虫がいることに気づいて「ウヒャッ」と声が出てしまった。
ヘビ顔の大きなイモ虫
白と黒が複雑に入り混じった色彩が鱗めいて、顔だけ見ると小蛇のように見えたのだ。
ちょっとマスティフ似?10センチの巨大芋虫
カメラに近い指が大きめに写っているが、実際は指の太さとそう変わらない。長さは10センチほど。
下から見る顔は縦筋がヒダのように見えてマスティフ犬の口元みたいだ。黒い爪をきちんと合わせたポージングと相まって、これは可愛らしいのではないか?
くるりんと曲がった尻尾を見て、クロメンガタスズメの幼虫と判断した。
下画像は逆さまだが、横から見た頭部。後頭部のデコボコと斑紋めいた柄が爬虫類っぽさを与えているのだな。いや、横顔もマスティフぽいか?
ノウゼンカズラの葉っぱを几帳面に平らげる
スズメガの幼虫は食べ方がとても綺麗だ。ブドウの葉が大好物なコスズメもそうだが、このクロメンガタスズメも葉っぱを順番にきちんと完食していく。つまり大食漢なのだ。
季節による自然落葉だとばっかり思っていたが、案外この幼虫の旺盛な食欲が原因だったか。
翌日には姿を消したこの幼虫、土の中で蛹になる時が来ていたのだ。
黄色い蛍光色のクロメンガタスズメの幼虫
クロメンガタスズメの幼虫は変化に富む個体色をしている。下の画像は、去年、白式部を丸坊主にしてくれたクロメンガタスズメの幼虫だ。鮮やかな黄色に紫の挿し色が入り、同じ蛾の幼虫とは思えないほど色彩が違う。
2年連続でこの庭に現れたクロメンガタスズメ。残念ながらまだ羽化した姿を見せてくれない。
偶然にも「羊たちの沈黙」を見る
この芋虫に遭遇した夜、なんとスカパーで「羊たちの沈黙」を放送していた。ジョディ・フォスターとアンソニー・ホプキンスが共演したこの映画の中で、ヨーロッパメンガタスズメが大きな意味を持つ。
画面の中のヨーロッパメンガタスズメの背中に浮かぶドクロ紋を鑑賞しつつ、我が家産のクロメンガタスズメのドクロを一度でいいから目にしたいと切望してしまうのだ。
羽化途中のクロメンガタスズメの獰猛さと可愛らしさが共存する完璧な造形 6月4日、時刻は19時21分。薄暗がりの中、東の庭からウッドデッキに戻ろうとした時、柱に何か塊がくっついているのが目に入り、かがみこんでみて驚愕!蛾で …