これは野良猫が慣れていく過程の記録です。

今日のmission「母猫の捕獲作戦」

29日に野良親子捕獲をサポートしていただいた団体の方に事後報告をした。
母猫の避妊手術ができなかった旨を告げると、他の病院の紹介と30日の病院予約、母猫護送のサポートをしていただけることになり、お世話になりっぱなしで恐縮ではあるが再び助けていただくことになった。

手術に備え、母猫(同居中の子猫も)は夕ご飯を最後として朝ごはん抜きである。

朝6時、飯くれコール(この時だけ母猫は可愛らしい声音を出すんだな)を無視してトイレ掃除をしながら、解らないだろうけど日本語で「今日はこれから最高に恐ろしい目にあうけれど、とにかく生き抜け」とエールだけ送る。飯は抜き。

ケージの中の保護3日目の野良猫
いかにしてキャリーに入れるかが問題だ:20180627撮影

救世主現る

朝9時ごろに捕獲器と捕獲ネットを持って颯爽とあらわれた団体メンバー(彼女をI女史と呼ぼう)。この行動力に頭が下がるのみ。
捕獲器の金属音に母猫の声音がガラッと変わる。

猫部屋に入って状況確認。いつもはかけている薄布を取り去り、視界を確保。ケージから捕獲の邪魔になるトイレと水皿、段ボールハウスを撤去。
この時点で子猫たちはすべて3段目に移動。今日のターゲットである母猫は2段目でこちらを睨みつけつつ怒りの声を上げる。
追い詰めて、柄を外したタモみたいな捕獲ネットで母猫を捕まえて、捕獲器に移すという作戦を小声で確認する。
具体的には2段目の中央通路?を段ボールで塞ぎ、狭くなったケージの隅に母猫を追いやり網をかぶせて引き出すのだ。

ビビリの私は段ボール抑えを担当。必死に抑えながら「こんなこと(ケージから捕獲器に移す)は結構あるんですか?」と尋ねると、「いや、ないです」との勇敢なるヒロインI女史はこたえ、躊躇なくタモ?を母猫にかぶせ、断末魔の威嚇音にも動じずケージから引き出した。
素早く入り口を外した捕獲器をタモ網に半分ほど入れると、母猫を器内に移動させて入り口を下ろした。
mission complete。

いざ、動物病院へ

母猫入り捕獲器とともに女史の車に乗せてもらい動物病院に向かう道筋、ボランティアでここまで(きょうは他に3件サポートするとのこと)行う彼女のバイタリティはどこから来るのかをおたずねし、色々とお話を伺った。命に対する真摯な責任感。私はまだまだなのである。

道中母猫は鳴き声も立てずに静か。こういう時は甘え心のある飼い猫の方がうるさいのかもしれない。

病院では避妊手術とウイルスチェック、爪切り、耳カット(もし家猫修行が失敗に終わった時のことを考えて)、ノミ・その他寄生虫処理、そして可能ならばワクチン接種をお願いした。明日の夕方ピックアップに行く予定である。